社内での情報共有の方法とは?適切な情報共有で業務の改善・効率化を

日本では毎年多くの企業が立ち上がっていますが、全体的な企業数としては年々減少の一途をたどっています。その一因として挙げられるのは、「社員や後継者が育たないこと」。自社を成長させるための社員育成すらコスト的に難しいと考える企業も多いのが現状です。

しかし、工夫次第では低コストで社員育成を進めることも可能です。その手段として考えられるのが、社内での情報共有の徹底、ナレッジマネジメントツールの導入です。

今回は、社内での情報共有の徹底によりどのような恩恵を得られるのか、実際に導入を進める上で大切となるポイントとあわせてご紹介します。

社内での情報共有はなぜ必要なのか?

まず、「なぜ社内での情報共有が必要なのか」をあらためて確認していきましょう。社内での情報共有が必須である理由には以下の2つが挙げられます。

情報を探し出す手間が増えてしまう

「あのデータはどこにあっただろうか…」と手当たり次第にパソコン内のファイルを開いた経験はありませんか? 情報共有の仕組みが整っていないとどこにどの情報があるのか社員が把握できず、不要な労力と時間がかかってしまいます。このような「ちょっとしたロス」の積み重なりが、業務効率全体の低下に結びついてしまいます。

企業の信頼が落ちる

必要な情報を瞬時に見つけられないと、顧客からの問い合わせを受けた際などに速やかな対応ができません。時間がかかればかかるほど、顧客は自社に対してネガティブな印象を抱いてしまいます。

一度ネガティブな印象を抱かれてしまうと、それを払しょくするのは非常に困難です。一方、社内の情報共有体制を整え、問い合わせに対して速やかに対応できれば、自社や自社製品全般に対してポジティブな印象を与えることができるでしょう。

情報共有することは業務上の問題改善に繋がる

社内での情報共有は業務上の問題を解決していくために大きく役立ちます。具体的に期待できるのは以下の5つの効果です。

業務の効率化を目指せる

情報を探し出すための労力・時間を大幅に削減し、業務の効率化を実現できます。どこに情報があるのかと悩まずに済むのはもちろん、「〇〇さんがどこに情報があるのか知っている」と、特定の人間に連絡しないと業務が進まないような事態も防ぐことができるでしょう。

顧客満足度の向上を目指せる

速やかに情報が見つけることは顧客へのスピーディーな対応の実現にも結びつきます。レスポンスの速さは顧客にとってはそのまま安心感に直結する要素となります。迅速な対応により自然と顧客満足度も高くなり、リピーターや継続購入の増加にも繋がるでしょう。

進捗状況が分かりやすくなる

社員間で業務の進捗状況を把握しあう効果も期待できます。進捗状況を共有できていない場合、同じ作業を別々の社員が行ってしまうといった非効率な事態が起こりがちです。進捗状況を共有できていればこのような二度手間を防げるほか、部門の枠組みを越えた一貫した顧客対応も容易となります。

従業員の連帯感が生まれる

情報や進捗状況の共有は、従業員間に連帯感を生むことにも繋がります。同じ情報を共有できることで疎外感が生まれにくくなり、共通の話題で会話も盛り上がりやすくなります。自然とコミュニケーションも活発になり、高いモチベーションで業務に臨む従業員が増えるでしょう。

社員教育にかかる時間を短縮できる

情報が一ヵ所に集約されれば、社員教育にかかる時間の短縮も期待できます。たとえば「昨年の社員教育でどのような教材を用いて、どのような効果が得られたのか」といった情報を毎年決められた形で共有しておくことで、年数を重ねるごとに効率的な社員教育を行えるようになるでしょう。

社員教育のみならず、業務にかかる時間の短縮や生産性の向上を図れるのが、社内で情報共有体制を構築するうえでの強みです。

共有する情報には「形式知」と「暗黙知」の2種類がある

単に「情報」といってもその性質はさまざまです。社内で共有すべき情報には、文章や図・数字を使って誰でも理解しやすいものになっている「形式知」と、社員個人の経験に基づくノウハウでまだ表現されていない「暗黙知」の2種類があります。

形式知。形式知は整理して簡潔に共有。言語表現できない思考スキル、感覚、センス、メンタル。暗黙知。暗黙知は一旦共有してから整理。言語表現できる概念や論理、理論、マニュアル、データベース

形式知は整理して簡潔に共有

形式知は主に企業内マニュアルや報告書、顧客情報といった「何度でも必要となる情報」が該当します。利用頻度も多く積極的に残すべき情報ですが、それゆえに古くなったものまでそのまま抱えてしまいがちな情報でもあります。

古い情報が溜まってしまえば、たとえ一ヵ所に保存してあったとしても、必要なものを瞬時に取り出すことは困難です。それでは適切な活用も難しく、情報共有の目的を果たしているとはいえません。

新しい形式知を保存するときには、古いものを整理して取り除くなど、常に取り出しやすい状態へ編集しておくことが大切です。

形式知については、以下の記事でさらに詳しく解説しております。ぜひあわせてご覧ください。

ナレッジマネジメントにおける形式知とは?知識を見える化して組織力を高める方法
ナレッジマネジメントにおける形式知とは?知識を見える化して組織力を高める方法
近年、導入する企業が非常に増えてきているナレッジマネジメントですが、効果的に活用するための「形式知」について、深く理解できている企業は実は多くないようです。ナレッジは知識という意味である“knowledge”から来た言葉であり、ビジネスシーンでは個人が持つ知識やスキル、ノウハウなどの「企業にとって有益な情報」を指します。そしてナレッジには、見える化されて人に伝えやすい形式知と、見える化しにくく人に伝えにくい暗黙知の2種類があります。

暗黙知は一旦共有してから整理

暗黙知とは、「こうすればスムーズにいく」という経験則に基づく行動や、「もっとこうすれば効率的なのではないか」などといった文章や言葉で表しにくい技術や感覚的な知識のことを指します。形式知とは異なり、そのままでは社員間での共有が難しい情報です。この暗黙知を形式知へと変えられるかが、企業のナレッジマネジメント(情報の管理・共有)において非常に重要なポイントとなります。

暗黙知が増えると、ある業務を特定の社員しか行えない状態=「属人化」が進みます。結果、できる人だけに仕事が集中してしまったり、その人が技術やスキルを後輩に伝えないまま会社から去ってしまったりすることで、企業にとって不都合な事態が生じるリスクが高まります。

社員は誰しも自分だけの暗黙知を持っているものでしょうが、それらは積極的に活用されるべきです。全員の暗黙知をお互いに言葉として伝え合い、明文化された形式知として共有していきましょう。

暗黙知については以下の記事でより詳しく解説しております。あわせてご覧ください。

ナレッジマネジメントにおける暗黙知とは?その意味や形式知化するための方法
ナレッジマネジメントにおける暗黙知とは?その意味や形式知化するための方法
企業にとって大切な資産となりうるナレッジには「暗黙知」と「形式知」の2種類があります。人材の流動化が激化する現代では、ナレッジマネジメントに取り組もうとしている企業が多いです。しかし、ナレッジマネジメントに馴染みがないと暗黙知や形式知といった言葉の意味がわからず、取り組みづらいと感じている人も多いでしょう。

情報共有の手法とありがちな失敗

企業のこれからを見据えていざ情報共有を始めようと思っても、実際にはうまくいかずナレッジマネジメントに挫折してしまう企業も多くあります。ここでは、効果的な情報共有の手法とありがちな失敗を合わせて紹介します。

情報共有は任意ではなく義務

企業で働く社員のノウハウは、企業の利益を上げていくために必要なものです。多くの社員と共有して活かすことができればそれだけ企業利益も向上していく可能性があるため、個人の暗黙知は企業のナレッジとして蓄積すべきでしょう。

しかし社員の中には「成果を上げられるコツは自分だけのものにしておきたい」と考える社員もおり、ナレッジマネジメントがうまく進まない場合もあります。そんなときはただ企業のためにと説得を試みるよりも、暗黙知の共有に応じた評価システムを作るのが効果的でしょう。

流れを止めない仕組みづくり

せっかく社内で情報共有する仕組みができても、「欲しい情報がすぐに見つからない」「仕組みの効率性を止めてしまう要因がある」などの問題がある場合は、業務効率化や適切なナレッジマネジメントができているとはいえません。

ありがちな失敗例として挙げられるのは以下の3点です。

  • 蓄積した形式知に適切なキーワードやタグが使われておらず、調べても欲しい情報が出てこない
  • データが整理されておらず、欲しい情報がどのファイルなのか分からない
  • ナレッジ管理の流れの中に一旦アナログに落とす手順が必要で、最後までスムーズにオンラインで完結できない

このような問題が残っているのであれば、情報共有のメリットを活かしきれておらず、うまくナレッジ管理できているとはいえない状態です。ベストな方法としては「ルールを決めてキーワード・タグ付けを行う」「管理者を決め、定期的にチェックする」「アナログに一旦落とす必要のないよう、企業側の承認方法などを変える」などが考えられます。

便利な仕組みを導入してもうまくいかない場合はどこかに流れを妨げてしまう要因が隠れているものです。今一度その要因を探してみると良いでしょう。

社内で情報共有を上手く進めるポイント

それでは、実際に社内で情報共有を進めていくためのポイントを見ていきましょう。スムーズに自社へ取り入れるためには、以下の5つのポイントを押さえることが大切です。

情報共有の意義や目的を浸透させる

最初に意識しておきたいのが、情報共有の意義や目的を事前に社員へ浸透させることです。多くの場合、社員は日々の業務に追われています。情報共有を行うことのメリットを理解し進んで実践したいと考えていなければ、優先度の低いタスクとして後回しにされてしまいます。研修やミーティングで重要性を伝えるなどして情報共有に対するリテラシーを高めましょう。

形式知・暗黙知の取捨選択はルール決めが大切

企業内でどのような情報を残していくかを決めるのは、企業全体を客観的に見つめられる視点を持つ人や企業の長期的な成長・運営を理解している人が適任です。ナレッジ管理のリーダーを一人決定し、取捨選択ルールを定めましょう。

またナレッジの管理においては書き換えが多く発生する可能性が高いため、紙への手書きや共有しにくいデジタルツールを使うよりも、共有が簡単でどこからでもアクセスしやすく、誰でも使いやすいシンプルなインターフェースのナレッジマネジメントツールを利用するのがおすすめです。こちらは後ほどご紹介します。

情報発信するリーダーをつくる

ナレッジ管理のリーダーには、企業としての情報共有の目的や方向性をしっかりと理解すること、そして積極的に情報を発信・共有しながら、メンバー間のコミュニケーションと情報発信を促すことが求められます。

チャットでの何気ない会話のなかにもナレッジとして共有・蓄積すべき情報はたくさんあります。リーダーがそれらを見逃さず拾い上げて共有し、メンバーが情報共有のメリットを実感できるよう方向づけをすることが大切です。

情報を積極的に提供する方を評価する

有益な情報は企業の資産といえるほど価値があるものです。そうした情報を共有した社員には、きちんとした評価を与えることも必要となります。昇格など誰が見ても分かりやすい評価が良いでしょう。実力によって評価を勝ち取ったのだと周りから認められる存在となりますし、本人にとっては「自身の行動が正当に評価されている」という充実感を持つことにも繋がり、モチベーションアップが期待できます。

情報共有のための環境を整える

リーダーの決定や社員へ情報共有の重要性を浸透させることに関連して、社内全体で情報共有をしやすい環境を作り上げていく必要もあります。

企業文化として縦社会が多い日本では、一介の社員が上長や役員に意見をしづらい空気があります。しかし、疑問に思った点を質問し率直に意見を交わせる環境がなければ、現場の社員が扱いやすい情報共有体制を構築するのは困難です。

  • 定期的にミーティングを開催する
  • リーダーが代表して質問・意見を上役に相談できるようにする

といった環境を整備し、情報共有のための企業風土づくりに積極的に取り組みましょう。

情報共有で業務改善するならツールの導入がおすすめ

実際に情報共有によって業務改善を進めるためには、アナログ媒体やExcelなど基本ソフトのみを使って情報共有体制を構築するのは困難です。上記のポイントを押さえた上で適切なツールを導入することをおすすめします。ツールを導入すると、以下の3つのような効果が期待できます。

個々人の業務の標準化が図れる

多くの情報共有ツールは、複数人がさまざまなデバイスからアクセスし同時に編集・確認できる機能を持っています。場所・時間・個人を問わず誰でも共有されている形式知を簡単に確認できる形です。結果として知識の属人化を防ぎ、どの社員が行っても一定の品質を保証できる「業務の標準化」の実現に繋がります。

教育の時間を大幅に削減できる

ツール上で情報を確認できるようになれば、社員に対して口頭で説明しなければならない機会が減り、社員教育にかかる時間を削減できます。教育係の社員が自分の業務を行う時間を取りやすくなるほか、何度でも情報を確認できるため、新入社員にありがちな「同じことを質問しにくいことでわからないまま放置してしまう」といった事態も防げます。

従業員間のコミュニケーションが活発になる

ツールの導入により、業務進捗状況の報告などの各社員の基本的な連絡がツール上に集約されます。それぞれがバラバラの手段で連絡を取り合っている状態よりもコミュニケーションが活発になり、お互いに意思疎通が図れる「雰囲気の良い働きやすい職場」に近づけることができるでしょう。

やりとりやナレッジの蓄積をすべて見える化するツール「Qast」

Qast トップページ https://qast.jp/

インターフェースが非常にシンプルで誰でも直感的に操作しやすいQastは、個人のノウハウを社内で蓄積できるナレッジ経営クラウドです。

テンプレートを使ったり自由な形式で書いたりできるメモは、共有範囲を設定することで自分だけのナレッジ管理にもグループ内のナレッジ共有にも使うことができます。また、適切なキーワードやタグを付けることで、欲しい情報をすぐに見つけ出すことも可能です。

グループ内の誰かに匿名での質問もでき、「分からない」をそのままにしないシステム作りが期待できます。さらに、Qastには投稿数や反応数によってスコアをつける仕組みがあるため、活用を促進できるのも大きなメリットだといえるでしょう。

デジタルでナレッジを蓄積できるので、新しい情報への編集も容易です。社内での情報共有を考えるなら、まずおすすめできるツールのひとつです。

まとめ

企業内での情報共有・蓄積は、今いる社員のナレッジを企業に留め、新たに入ってくる社員へ引き継いでいくための大切なシステムです。

もしそれができていなければ、情報の属人化により大切な情報は社員がいなくなるたびに失われ、また作り上げていく手間が発生してしまうでしょう。

社内の情報を蓄積し、使いやすい仕組みを作り活用することで企業と社員の成長へと繋がります。企業に合った手法やツールを活用し、最適なナレッジマネジメントを行いましょう。

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