社内コミュニケーションツールとは?メリットやツール・アプリ別のおすすめを紹介
働き方改革や新型コロナウイルス感染拡大以降のテレワークの広まりのなか、柔軟な働き方を実現しつつ生産性を高めるために必要となっているのが「社内コミュニケーション」です。
社内でのコミュニケーションが円滑になることで、業務を効率化させるだけでなく、企業で働く満足度の向上にも繋がります。
そこで今回は、社内コミュニケーションを活性化させるためのITツールを紹介していきます。
目次
社内コミュニケーションツールとは?
社内コミュニケーションツールとは、社内における意思伝達や情報・ナレッジ・ノウハウの共有を円滑に行うためのツールです。
社内外で長く利用されてきたコミュニケーションツールの一つに「メール」があります。しかし昨今、メール以外のデジタルツールの活用が急速に広がっています。そうしたツールが社内コミュニケーションツールであり、具体的なものとしては、チャットツールやグループウェア、SNSなどが挙げられます。
Eメール・電話との違い
従来のEメールによるコミュニケーションでは、重要なメールが雑多なメールのなかに埋もれてしまうという問題が発生しやすく、返信があるまでは相手がメッセージを読んでいるかも分かりません。また、電話によるコミュニケーションでは相手にすぐ情報を伝えられますが、そのために相手の業務を中断させてしまいます。
社内コミュニケーションツールを利用すれば、メンション機能や既読機能などでEメール、またチャット機能などによって電話のデメリットを補うことができます。また、Eメールや電話よりも手軽にメッセージが送れる点も大きな違いでしょう。
Web会議ツールとの違い
ZoomやGoogle meetなどは、Web会議を行いリアルタイムに音声通話でのコミュニケーションをとるためのツールです。これらはコミュニケーションをとるのには適していますが、やりとりした情報を保存・蓄積することには適していません。社内コミュニケーションツールを利用する際は、やりとりした情報をどのように保存・蓄積するかもよく検討する必要があるでしょう。
Microsoft Teamsは現在多くの企業で導入されている人気の社内コミュニケーションツールです。Microsoft Teamsについては以下でも詳しく解説していますのでぜひ参考にしてください。
社内コミュニケーションの重要性
「社内コミュニケーション」とは、社内で行われる意思疎通や情報伝達のことを指します。社内コミュニケーションにはさまざまなものがあり、大きく分けると「アナログなもの」と「デジタルなもの」の2つの形式があります。
形式 | 例 |
---|---|
アナログ形式 | 「朝礼」「誕生日会」「サンクスカード」「飲み会」「面談」「社内旅行」など、フェイス・トゥ・フェイスやレターなどを介したコミュニケーションが挙げられる |
デジタル形式 | 「チャットツール」「社内掲示板」「社内SNS」や「グループウェア」などが挙げられる |
社内コミュニケーションが重要であることはいうまでもありませんが、少子高齢化によって労働力が低下し、働き方改革が求められている昨今、その重要性が増しています。
また、円滑な社内コミュニケーションというのは、次のような社内環境が実現に直結します。
- 企業やチームのビジョンや目標が共有できる
- 業務に必要な情報を、必要な人にタイムリーに伝えられる
- 社員同士で情報・スキル・ノウハウを共有し、蓄積することができる
- 相互学習する風土が生まれる
- 相談しやすい環境になる
社内コミュニケーションの向上は、業務の効率をアップさせるだけでなく、風通しのよい企業風土を醸成します。またそれにより、社員の定着率を高めることも実現します。少子高齢化による人材不足が進むと言われる今後、社内コミュニケーションの重要性はますます高まっていくでしょう。
社内コミュニケーションの現状
業務を円滑にすすめる上で欠かせないのが、コミュニケーションです。ここで興味深いデータをご紹介します。
ProFuture株式会社/HR総研が行った調査「社内コミュニケーションに関するアンケート」によると、「社内のコミュニケーションに課題があると思うか」という問いに対して、「ややあると思う」が46%、「大いにあると思う」が23%と、課題であると感じている企業が69%にものぼりました。およそ7割の企業が社内コミュニケーションに課題があると感じているのです。
出典:ProFuture株式会社/HR総研
また、最も課題を感じる関係間では、大企業だと「部署内の課長とメンバー」や「部門間」、「経営層と社員」、「部署内のメンバー同士」にあるという回答が多く、中堅・中小企業では「経営者と社員間」という結果でした。
部門間や上層部との連携を厚くすることで、相互理解が生まれるとしながらも、なかなか解決していないのが現状だと言えるでしょう。
出典:ProFuture株式会社/HR総研
組織マネジメントで有名なピーター・ドラッカー(Peter Drucker)はこう言っています。
「耳を傾けることはコミュニケーションの前提である。
だが、耳を傾けるだけでは、効果的なコミュニケーションは実現しない。
コミュニケーションは私からあなたへ伝達するものではない。
それは、われわれの中の一人から、われわれの中のもう一人へ伝達するものである。組織において、コミュニケーションは手段ではない。組織のあり方そのものである。」
つまり、社内コミュニケーションを活性化することは、組織自体を活性化することでもあるのです。
社内コミュニケーションツールの導入・活用メリット
では、社内コミュニケーションツールを導入・活用し社内コミュニケーションを活性化することによるメリットを、さらに具体的に見ていきましょう。
業務の属人化が防げる
「〇〇さんがいないと分からない」
「〇〇さんがいないと仕事が進まない」
それは、その業務が属人化してしまっている証拠です。情報やナレッジを持っている人が休暇や退職で不在となれば、問題が起きた時に誰も対応できなくなります。しかし、社内コミュニケーションツールを活用して情報やノウハウの共有を促進すれば、その属人化を解消できます。
社内コミュニケーションツールを活用するということは、情報を可視化するということです。その人しか知らない暗黙知を形式知として残し、他の人と共有することが、導入の最大のメリットと言えるでしょう。
業務の効率化・生産性向上に繋がる
ツールを活用すると、コミュニケーションのスピードは圧倒的に向上します。
従業員数が増えてくると、全員に情報を伝達するのに多くの時間を要してしまいます。社内で伝言ゲームが発生し、最終的には発信者と違う意図の内容が伝わっていることもあるかもしれません。
コミュニケーションツールを導入すると、一人が発信すると同時に全員に情報を伝達でき、即時性を求められる内容もすぐに共有できます。これまでかかっていた“社内で確認する時間”や“情報を待つ時間”を削減できれば、業務効率化に繋がるでしょう。
また、これらの無駄な待ち時間を削減することで、他のコアな業務に注力できるようになり、生産性向上にも繋がります。
欲しい情報をすぐに見つけられる
多くのコミュニケーションツールには、やりとりした情報が過去のログとして残ります。過去のログがあるということは、後で知りたくなった時にすぐ確認ができるということです。ツールの検索機能を使えば、いつでも知りたい情報に辿り着くことができるでしょう。
アナログなコミュニケーションでおきやすい「言った」「言わない」などの認識の相違を減らすこともできます。
チームワークの成長に繋がる
ツールを使うことで、情報共有における貢献度が可視化されます。主に社内SNSに搭載されているこの機能は、自発的な投稿やコミュニケーションを促すという点において重要です。
口頭での情報発信では、誰がどれぐらい情報共有に貢献しているかが目に見えず分かりにくいですが、デジタルツールを活用すれば明確にデータとして蓄積され、それを人事評価に繋げることも可能です。
貢献度が可視化され、人事評価に繋がることが分かれば、従業員のモチベーションが高まり、さらなるコミュニケーションの促進やチームワークの強化が図れます。
誰かのために情報発信することや、忙しい時間の合間を縫って社内対応を行うことが評価に値するという考え方は、今後益々進んでいくでしょう。
社内コミュニケーションツールの選定ポイント
社内コミュニケーションツールを選ぶ際は、以下の点を重視するとよいでしょう。
必要な機能が備わったツールか
社内コミュニケーションツールには、チャットや音声通話、掲示板、ファイル共有など、さまざまな機能があります。それらの機能のなかでどの機能が重要かは企業によって異なるでしょう。
コミュニケーションツールの導入目的と照らし合わせ、必要な機能が備わったツールを選定することが大切です。
社員のITリテラシーに合っており使いやすいツールか
コミュニケーションツールの利用を浸透させるうえで、社員のITリテラシーと合ったツールかどうかは重要なポイントです。社員のITリテラシーとツールが合っていないと、社員がツールを使いこなせず利用が形骸化してしまう恐れがあります。
社員のITリテラシーに合わせ、シンプルで誰でも使いやすいツールがよいのか、多少複雑でもカスタマイズ性に優れたツールがよいのかを選ぶようにしましょう。
コストパフォーマンスに優れているか
コミュニケーションツールは全社など広い範囲で長期的に利用するケースが多いため、コストの意識も大切です。
使える予算をふまえてツールを選定するとともに、使いこなせていない機能の活用を検討することで、よりコストパフォーマンスの高い利用ができるでしょう。
マルチデバイスに対応しているか
近年はリモートワークや時短勤務などさまざまな働き方が広まり、利用するデバイスも多様化しています。
特定の従業員がコミュニケーションツールにアクセスできないといった状況にならないよう、マルチデバイスに対応したツールを導入しましょう。
無料ツール・有料ツールの違いはなにか
社内コミュニケーションツールとして利用できるツールには、オープンソースのものや、有料ツールであるものの無料プランが用意されているものなどがあります。
しかし、無料で利用できるとはいっても、オープンソースの場合は自社内でサーバ構築やトラブルシューティングが行えるだけのITリテラシーが必要になりますし、無料プランには利用人数・機能制限などがあります。
ビジネスとして利用するのであれば、機能制限がなくサポートも手厚い有料ツールを利用するのがおすすめです。
社内コミュニケーションツールの種類と機能
社内コミュニケーションツールには、主に「グループウェア」「ビジネスチャット」「社内SNS」の3種類があります。この3種類のツールそれぞれにおいて機能が拡張されており、現在は重なる部分も大きくなっています。
ここでは、それぞれのツールの主な特徴について見ていきましょう。
グループウェア
グループウェアは、グループ内の円滑なコミュニケーションに焦点を合わせたツールとして登場しました。その背景には、メールだけに頼ったコミュニケーションに多くの人が限界を感じていたことがあります。
- 大量の未読メールに追われている
- メール処理が仕事になってしまった
- 過去メールが大量となり、必要な情報を探しにくい
といった課題を多くの人が感じてきたはずです。
グループウェアはグループ内メンバー同士の情報共有やコミュニケーションを円滑にするもので、以下のような複数機能を併せ持つのが一般的です。
- 掲示板
- ファイル共有
- スケジュール管理
- To Do管理
- チャット
- ビデオ会議
なお、以下の記事ではグループウェアについてより詳しく解説しています。
ビジネスチャット
多くの企業で使われてきたメールは、定型の挨拶文から始めなければいけないなど、ちょっとしたやりとりにも一定の時間を要します。
一方、ビジネスチャットはメールよりもカジュアルでスピーディなコミュニケーションに向いています。気軽に短いメッセージ交換で使われてきた背景から、社内で活用する場合も定型文は使わず、すぐに本題に入ることができるからです。
またビジネスチャットでは絵文字で反応を示すこともできるため、感情を伝える柔らかいコミュニケーションが可能となります。テレワーク環境においてビジネスチャットを利用すれば、オフィスで隣の人にちょっと聞いてみるような気軽な相談や情報共有を再現することができます。
部門や役職に関係なく、気軽にチャットができるようになることで、従来よりもフラットな環境と風土が作られていきます。
以下の記事では、ビジネスチャットのおすすめツール5つを比較しながらご紹介しています。
社内SNS
SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)は、同じような趣味や興味を持つ人たちがインターネット上で交流するためのツールです。このSNSの機能を社内コミュニケーションに活用したのが、社内SNSです。
社内SNSには、SNSを社内で利用するためのさまざまな配慮がなされています。投稿で情報共有や意思伝達を行ったり、ファイルをグループのみで共有するか社内全体に公開するかなどの共有範囲の設定をしたりといったことが可能となります。一般的にはスマホやタブレットのアプリからも利用できるため、会社用のPCがなくても、また外出先からでもアクセスしやすくなっていますが、そのぶんセキュリティにも配慮された仕組みとなっています。
なお、場合によっては先に挙げたグループウェアやビジネスチャットも社内SNSの一つとされることもあります。
以下の記事では、社内SNSのおすすめツールをご紹介しています。
社内コミュニケーションツールを上手に活用するコツ
続いて、社内コミュニケーションツールを上手に活用する3つのコツを解説します。
導入や活用の目的を明確化しておく
まずは、社内コミュニケーションツールの導入や活用の目的を明確化しておきましょう。導入や活用の目的が明確になっていれば、必要な機能を選定しやすく、利用の推進もしやすくなります。 また、目的に合わせたKPIを設定しておくことで効果検証も行えるでしょう。
運用ルールを決めておく
社内コミュニケーションツールの運用ルールを明確化しておきましょう。運用ルールが明確でないと、かえって情報が散在する要因になったり、情報漏洩に繋がったりと、さまざまなトラブルが生まれやすくなります。
社内に導入・活用の目的、使い方を周知しておく
社内コミュニケーションツールの利用浸透のためには社員の協力が不可欠です。社内に導入・活用の目的を周知し重要性を理解してもらうとともに、社員が利用に困らないよう使い方を広く案内しておきましょう。ツールの操作方法だけでなく、どのようなシーンで活用できるのか、具体的なユースケースを案内できるとより効果的です。
おすすめの社内コミュニケーションツール・アプリ9選
ここでは、おすすめの社内コミュニケーションツールやアプリについて紹介していきます。
【情報共有】おすすめツール
チャットツールがフロー(流れる)のコミュニケーションだとすると、情報共有ツールはストック(蓄積される)のコミュニケーションツールです。
チャットだけでは重要な情報が埋もれてしまい、必要な時に探せないという問題を解決します。
いわゆる「社内wiki」と呼ばれることもあり、ある程度長文でまとまった情報を保存するには、こちらのツールも必要となるでしょう。
Qast
【こんな人におすすめ】
- シンプルで誰でも使いやすいツールを探している方
- 投稿を促す仕組みが必要だと感じている方
- 既にPDF化した文書があり、一箇所で検索できるようにしたい方
- 既存のチャットツールと連携できるツールを探している方
- セキュリティ面の対応を懸念されている方
【ポイント】
Qastは、社内における情報共有や社内ポータルサイトに適したナレッジプラットフォームです。
とにかくシンプルで使いやすいのが特徴で、はじめてツールを利用する方でも簡単に操作できます。日常的に使うツールとして、「シンプルさ」は非常に重要な選定要素と言えます。
社内コミュニケーションの観点では、投稿されたメモにコメントできたり、投稿や反応の数に応じてスコアが付与されたりする点が、他にはないユニークな機能です。
スコア機能では、社内の情報共有において、誰がどれくらい貢献しているのかが可視化されます。スコアを元に人事評価に活かしたり、表彰を行なったりして情報共有へのモチベーションを高めることは、社内ノウハウ共有の活性化に繋がるでしょう。
投稿には、ファイル形式を問わずファイルの添付が可能です。ここでのポイントは、添付されたファイル内の文字列も検索対象にできることにあります。WordやPowerPoint、PDF化された文書が多い場合、Qastに添付することによって、全添付資料を対象とした情報検索が一箇所でできるようになるのです。
また、前述のチャットツールとの連携も可能です。Qastで投稿した際にリアルタイムでチャットに通知したり、チャット上の情報をボタン一つでQastに蓄積したりすることができます。
さらに、フォルダ/タグ付けでの分類、テンプレート、ピン留め、閲覧権限の設定、既読者の可視化、スマホでの使いやすさなど、シンプルながらも充実した機能が揃っています。
社内コミュニケーションツールとして、Qastは最もおすすめのツールです。
【特徴的な機能】
- ファイル内の文字列検索
- スコアによる貢献度の可視化
- テンプレートによる、投稿作成の時間短縮
- 既読人数、誰が既読かの表示
- 大手向けのセキュリティプラン(IP制限、アクセスログ抽出、シングルサインオン、IDログイン)
【Qast サービス紹介】
Kibela
【こんな人におすすめ】
- 少人数での利用を考えている方
- さまざまなツールでナレッジ管理をしている方
【ポイント】
Kibelaは多彩なインポート方法に対応しており、他のツールから簡単に記事をインポートしたり、画像・動画をコピペで貼り付けたりと、既存ツールからの移行に優れています。もちろんMarkdown記法にも対応しているため、読みやすいwikiの作成も可能です。
また、ピン留め機能でHOME及びフォルダにて記事を固定することが可能です。特定の記事だけを外部に共有することもできるため、業務委託者などに情報共有する際に便利です。
メンバーのアイコンとプロフィールが表示可能な他、Webhookで各種サービスとの連携も行えます。5名までは期間指定なく無料で使えるため、まずは少人数でツールを試してみたい方におすすめです。
【特徴的な機能】
- 多彩なインポート機能
- 記事単位で外部へリンクとして共有
- ピン留め機能
esa.io
【こんな人におすすめ】
- 無料トライアル期間のうちにできるだけ多くのドキュメントを作成したい方
- 英語のインターフェースで利用できるツールを探している方
【ポイント】
「最初から完璧なものなんてない」をスローガンに、とりあえず情報を公開し、その後少しずつ情報を作り上げていく使い方を想定しています。
最大の特徴は、WIP(Work In Progress)機能と呼ばれる、ドキュメントを書き途中の状態で共有する機能です。この機能によって、記事が不完全であることが明確なまま情報を共有できるので、「早めの情報共有」が可能になります。
記事のバージョン管理ができるため更新のチェックや、過去記事へロールバックも可能です。情報の分類は、タイトル編集をするだけで階層化して整理ができるカテゴリと、タグによって管理が可能です。
インターフェースが英語のため、グローバルでの利用を検討されている企業におすすめです。また、トライアル期間は他のツールよりも長い60日です。
【特徴的な機能】
- 書き途中での保存
- 記事のバージョン管理
- 記事の外部公開
【ビジネスチャット】おすすめツール
ビジネスチャットツールを導入すると、社内コミュニケーションが円滑になります。
従来多くの企業で使用されてきたメールでは定型の挨拶文等が必要で、簡単な情報共有を行う場合でも時間や手間を要します。しかしチャットツールでは、文化として定型文を必要とせず、すぐに本題から入ることができます。
また、絵文字などで反応を示すことでさらにコミュニケーションが増えるという利点もあるでしょう。
Slack
【こんな人におすすめ】
- メールに代わる社内コミュニケーションツールを探している方
- 社内ツールの更新情報を一箇所に通知したい方
- スマホアプリでの利用をメインに考えている方
- シンプルで使いやすいツールを探している方
【ポイント】
サンフランシスコに本社を置くSlackですが、2018年に日本支社が開設され、現在では日本語対応も完了しています。
誰でも使いこなせるシンプルなUI(ユーザーインターフェース)やスムーズな動作など、使い勝手の良さはもちろんのこと、外部ツールとの連携でさらに利便性が増します。GoogleカレンダーやGoogleドライブ(その他900以上)と連携すれば、カレンダーやファイルの更新情報をSlackで受け取ることができるようになります。
また、メールのような挨拶文や定型文を使わずに、すぐに本題に入ることができます。会話の内容ごとにチャンネルを作ってコミュニケーションを分類することも可能です。
どうしても感情が伝わりにくいテキストでのやりとりにおいて、Slackではリアクションボタン(絵文字)を押して「いいね」以外の感情を示すことができます。絵文字をオリジナルで作成(カスタム絵文字)することも可能です。
さらに、ビデオ通話機能でオンラインミーティングを行うこともできます。
【特徴的な機能】
- 文章だけでは伝わりにくい感情をリアクションボタンで伝えられる
- メンション機能を使って宛先を指定できる
- 外部ツールと連携し、通知を受け取れる
- 使いやすいスマホアプリ
Chatwork
【こんな人におすすめ】
- ビジネスコミュニケーションを一つに集約することで、情報を一元化したい方
- 社外とのコミュニケーションも一箇所で管理したい方
- コミュニケーションの向上と共に、タスクとファイルの管理をしたい方
【ポイント】
国産のChatworkは、メール・電話・会議に代わる社内コミュニケーションツールとして成長を遂げており、テクノロジーに精通していない人でも簡単に使えるのが特徴です。
チャット機能に加えて、ビデオ通話/音声通話、タスク管理、ファイル共有など、機能が豊富です。チャット機能だけでも6つの機能が備わっているなど、さまざまな使い方ができるツールです。
その他の特徴としては、マルチデバイスに対応、ショートカットキーの豊富さ、そして他サービスとの連携が挙げられます。
【特徴的な機能】
- タスクやファイル管理
- ビデオ、音声通話
- 外部ツール連携による通知の受信
Teams
【こんな人におすすめ】
- 「Microsoft 365」のアカウントをお持ちの方
- Web会議も一緒に行いたい方
【ポイント】
世界でもっとも利用されているOS「Windows」を開発しているマイクロソフトが、「Microsoftでチームワークを実現するためのハブ」としてリリースしたコミュニケーションツールです。
Microsoft365をはじめとするマイクロソフトのさまざまなサービスと、シームレスに連携することができます。また、チャット、ビデオ会議、ファイル管理などと合わせて、社内コミュニケーションを一元化することができます。
他の2つのチャットツールと異なるのは、メールサービスとの棲み分けが想定されている点です。Outlookとも連携することによって、従来のメールも合わせて、社内コミュニケーションをより円滑にしようとするものです。
クラウドサービスのブランドを統一したい企業におすすめです。
【特徴的な機能】
- Microsoft365とのシームレスな連携
- 大人数でも参加可能なWeb会議機能
- 豊富なGifアニメーション
【社内SNS】おすすめツール
プライベートで使うSNSとは別に、社内向けに開発されたSNSツールも、コミュニケーション活性化を担うツールの一つと言えるでしょう。
Talknote
【こんな人におすすめ】
- 社内コミュニケーションを一元化したい方
- 社員のモチベーション量を可視化したい方
【ポイント】
Talknoteにはシンプルな3つのコミュニケーションスタイル、「メッセージ機能」、「タスク管理機能」、「グループ機能」が搭載されています。
特徴としては、特許取得のアクションリズム解析、社員の離職に繋がる可能性のある気持ちの変化を早期に発見する機能です。アクセス時間や投稿量などの利用データを解析し、利用者のそれぞれの仕事におけるリズムを見つけてくれます。そこから投稿の減少が見られるならば、会社への気持ちや意欲が薄れてきている可能性があります。これにより、コミュニケーション不足が招く離職を防ぐことに繋げられるでしょう。
また、オーバーワーク検知機能により、規定の勤務時間よりも長い時間勤務していることが続いた場合にいち早く人事担当者、もしくはそのメンバーの上長にアラートが送信されます。早期に状況を確認することで人材の離職を防ぎ、メンタルヘルスに配慮することができます。
【特徴的な機能】
- アクションリズム解析
- オーバーワーク検知機能
- 外部ツールとの連携
TUNAG
【こんな人におすすめ】
- 導入後の運用に不安を抱えている方
- 気軽に活動内容を発信したい方
【ポイント】
「人と組織」の強さが企業の成長を左右する、をコンセプトに作られた「TUNAG」。企業や組織の課題抽出から施策設計のコンサルティングにより、ツール導入や運用の支援、定期的なフォローまでを一貫して行ってくれます。
TUNAGは、Facebookに代表される一般的なSNS機能を完備しつつ、社内コミュニケーションのキッカケを生みだす仕組みを多数有しています。また、ビジネスシーンに求められるセキュリティや管理機能を備えたメッセージ機能の提供を始め、目的に応じて柔軟にカスタマイズできる制度管理機能があります。
ワークフローや公開設定、利用条件、社内ポイント設定、利用フォーマットなど、さまざまな機能や設定を組み合わせることで、組織の課題に合わせて柔軟に社内制度を運用することが可能です。
また、専任コンサルタントが他社の成功事例を踏まえて制度活用方法をフルサポートしてくれるのも特徴の一つです。
【特徴的な機能】
- 専任のコンサルタントによるサポート
- 柔軟なカスタマイズ
ONETEAM
【こんな人におすすめ】
- 社内会議の時間を短縮したい方
- 導入後の運用に不安を感じている方
【ポイント】
「チームの生産性を高める」ために開発されたのがONE TEAMです。コミュニケーション手段として、ドキュメント作成ツールとして、ファイル共有として等、さまざまな使い方が考えられます。
ONE TEAMではコミュニケーション内容がデータとして蓄積されるため、そのデータを分析し、組織改善に繋げることが可能です。
最近では「オンライン会議」機能を充実させており、目的なく開かれる社内会議を削減する取り組みに効果を発揮します。
【特徴的な機能】
- 一箇所でのチャット機能、ドキュメント作成、ファイル共有
- データの蓄積、分析、改善提案プラン
社内コミュニケーションツールの導入成功例
社内コミュニケーションツールの導入成功例をご紹介します。
成功例①
JR東日本ビルテック株式会社様ではこれまで、チャットツールやテレビ会議システム、クラウドサービスなどを導入していましたが、社員の多くが社内コミュニケーションの不足を感じていました。
そこで、社内コミュニケーションの不足を解決するためには「何でも書き込んでよいという雰囲気」作りが必要と考え、誰でも利用しやすいシンプルなナレッジ経営クラウド「Qast」を導入しました。
結果、社内コミュニケーションの活性化と生産性向上に繋がっています。
JR東日本ビルテック株式会社様の事例は以下で詳しく紹介しています。
成功例②
サトーヘルスケア株式会社様では、ナレッジ自体はあるものの保管場所が点在していることで、社員ごとに持っている情報の偏りが発生していました。結果として、新人社員が先輩社員に質問をするものの回答までに時間がかかる、質問がストレスになり退職してしまうという問題に繋がっていました。
そこで、新入社員と先輩社員のコミュニケーションを円滑化しつつ、ナレッジを社内wikiとして蓄積するために、ナレッジ経営クラウド「Qast」を導入しました。シンプルで誰でも使いやすいQastの導入により、質問への回答に要する時間が約50%以上も削減され、社員間の横の繋がり強化も実現しています。
まとめ
多くの企業では、社内コミュニケーションの重要性は理解しているものの、有効な社内コミュニケーションの実現においては課題を抱えています。リモートワークの活用など多様な働き方が広がるなか、「社内」という言葉は、もはや物理的な特定の場所を意味しなくなりました。こうした環境の変化においていかに社内コミュニケーションを活性化させるかは、今後ますます重要になっていくでしょう。
多様な社内コミュニケーションツールが開発されている近年は、目的にあったツールを見つけやすい状況にあるとも言えます。最適なツールを導入し、どこからでも活発な社内コミュニケーションが実現できる環境を作っていきましょう。