プロジェクトマネジメントとは?成功させるコツやツールを紹介
プロジェクトを円滑に進めるうえで、各タスクの進捗状況やプロジェクト遂行における課題の把握は必要不可欠です。適切なプロジェクトマネジメントを行えれば、効率的にプロジェクトを遂行でき、プロジェクトが頓挫するリスクを防げます。
この記事では、プロジェクトマネジメントの概要や役割、必要なスキルなどをご紹介します。
目次
プロジェクトマネジメントとは?
プロジェクトマネジメントとは、プロジェクトの遂行に必要な要素を把握し進行が円滑になるよう管理・最適化していくことです。
プロジェクトには、それぞれ予算や納期が設定されています。予算や納期の範囲内で質の高い成果物を生み出すために、
- プロジェクトの目的やゴールを明確にする
- プロジェクトのスケジュールを作成しリソースや進捗状況を管理する
- プロジェクト遂行の課題を把握し適切な対策を立てる
といったことがプロジェクトマネジメントの具体的な仕事です。
また、プロジェクトの企画前にリソースや工数を把握し適切な予算や納期を設定するのも、プロジェクトマネジメントの役割といえるでしょう。
プロジェクトマネージャーとPMOとは
プロジェクトマネジメントを行う人員を「プロジェクトマネージャー」と呼びます。プロジェクトマネージャーと混同されやすい役割にPMO(Project Management Office)がありますが、PMOはプロジェクトに従事しつつプロジェクトマネージャーを補佐する組織です。
個々のプロジェクトの遂行に責任を持ちマネジメントを行うのはプロジェクトマネージャーの仕事で、プロジェクトマネージャーがマネジメントを行いやすいようノウハウを提供したりプロジェクト間のリソースやコストを調整したりするのがPMOの役割です。
プロジェクトマネジメントの必要性
プロジェクトが長期的、組織横断的になるほど、プロジェクトマネジメントの必要性が高まります。適切なプロジェクトマネジメントができていれば、プロジェクトに関わる全員が必要な業務や納期から逆算したスケジュールの把握ができ、優先順位をつけた対応が可能になります。
結果として業務の効率化が図れ、プロジェクトの成功率アップに繋がるでしょう。
プロジェクトマネジメントを成功させるポイント
プロジェクトマネジメントを成功させるためには、以下のポイントを押さえることが重要です。
プロジェクト達成に必要なことを整理する
プロジェクトメンバー全員がプロジェクト達成に向けて協働できるよう、プロジェクトの目的や必要な業務を整理しましょう。
プロジェクトのスタート段階で課題がある場合には、事前に解決策を検討しておくことも大切です。ただし、プロジェクトの課題は実際にプロジェクトを進行していく中で発覚するケースも多々あります。急速に変化する現代のビジネス環境においては、プロジェクト達成のスピード感も重要です。
課題の洗い出しや解決策の検討に時間をかけすぎ、スピード感が損なわれないよう注意しましょう。
成果物は何かを設定する
プロジェクトメンバー内でゴールの認識を統一できるよう、最終的な目標や成果物を明確にしておきましょう。
プロジェクトにおいては、プロジェクト完遂後の運用・改善も大切な要素です。単なるシステムの導入や施策の実施などの作業内容だけでなく、どのようなアウトプットを出すかも設定しておきましょう。
成果物が明確になっていれば、プロジェクトメンバーの行動のブレを防げ、優先順位をつけた対応ができるようになります。
スケジュールを作成する
スケジュールが作成されていないと、いつまでに何をすれば良いかがわかりにくく、納期にあわせたプロジェクト進行が難しくなります。
スケジュールを作成する際には納期から逆算し、トラブル発生に備えてバッファを持たせた期限を設定することが大切です。
プロジェクトマネジメントに必要なスキル
適切なプロジェクトマネジメントを行ううえで必要となるスキルには以下の6つが挙げられます。
コミュニケーションスキル
プロジェクトの完遂には、プロジェクトメンバーとの連携やステークホルダー、顧客との折衝が不可欠です。その円滑な遂行のためには、コミュニケーションスキルが必要となります。
コミュニケーションスキルが不足していると、プロジェクトの進捗や課題が把握できない、連携不足で納期遅延が発生する、顧客要望が適切にフィードバックされずトラブルに繋がるなど、さまざまな問題が発生します。
問題解決力や決断力
プロジェクトの遂行にあたっては、トラブルや課題の発生がつきものです。トラブルや課題をうまく解決できるかどうかは、プロジェクトマネージャーの問題解決能力や決断力にかかっています。
決断力が不足していると問題解決に時間がかかり、納期遅延やプロジェクトメンバーからの不信感に繋がります。プロジェクトマネージャーとして責任を持って決断する力も、プロジェクトマネジメントに大切な要素です。
スケジュール管理能力
スケジュール管理能力が不足していると、当初計画していたスケジュールからズルズルと遅延が発生し、気づけば納期に間に合わなくなっているというケースに発展します。
決められたスケジュールを遵守し、トラブルによって遅延が発生した場合には適切なリスケジュールができるスケジュール管理能力が重要となります。
業務理解を深める
プロジェクトに必要な業務への理解が不足していると、そもそもの工数の見積もりができずに無理なスケジュールを立ててしまう、プロジェクトメンバーに的確なフィードバックができないなどの問題が発生します。
細かなオペレーション内容まで把握しておく必要はありませんが、業務の概要や流れ、おおまかな工数など、プロジェクトに関連する業務理解を深める必要があります。
ビジネスの観点を持つ
プロジェクトが企画される背景には、企業が抱える課題の解決があります。プロジェクトの完遂だけを目標にしていると、課題解決やビジネスの観点を踏まえた適切な成果物が提供できない可能性があります。
コストや利益創出の面で適切なアウトプットは何なのかを考えるビジネス観点を持っているかも、プロジェクトマネジメントに求められるスキルです。
実務経験を積む
プロジェクトのスケジューリングにあたり持たせるバッファの算出や、トラブル発生時の問題解決・決断などのプロジェクトマネジメントにおけるノウハウは、実務経験によって得られる部分も多々あります。
PMOのサポートがあるとはいえ、はじめから上手にプロジェクトマネジメントができる人材は多くはありません。プロジェクトマネジメントを任せる人材には、実務経験を多く積ませることも意識しましょう。
プロジェクトマネジメントに役立つ資格
プロジェクトマネジメントへの理解やノウハウの習得に役立つ資格には以下のようなものがあります。プロジェクトマネジメントを任せたい人材のスキル向上、プロジェクトマネージャー採用における能力の判断には、これらの資格を基準にすると良いでしょう。
プロジェクトマネージャ試験
プロジェクトマネージャ試験(PM)は、情報処理推進機構(IPA)が実施している国家資格です。プロジェクトマネジメントにおける高度かつ広範なスキルと知識が問われる試験内容となっています。
プロジェクトマネージャ試験を突破するレベルであれば、実際のプロジェクトマネジメントにおいても十分な能力を発揮できます。
プロジェクトマネジメントプロフェッショナル(PMP)
プロジェクトマネジメントプロフェッショナル(PMP)は、プロジェクトマネジメント協会が実施している国際資格です。PMBOKと呼ばれる体系化されたプロジェクトマネジメントのガイドラインに沿ったスキルと知識が問われる試験内容となっています。
PMPの受験には一定期間の実務経験もしくは公式のプロジェクトマネジメント研修の受講が必要です。PMPを取得できるレベルであれば、プロジェクトマネジメントのプロフェッショナルとしての活躍が期待できるでしょう。
Qastがプロジェクトマネジメントをお手伝いします
プロジェクトマネジメントを行う際には、プロジェクトマネージャーやPMOのスキルや知識はもちろんですが、スムーズなプロジェクトマネジメントを行うためのツール導入も重要です。特に、プロジェクトの目標や進捗をメンバー間で共有するためのツール、プロジェクト内での連携を促進するツールが必要となります。
ナレッジ経営クラウドのQastはシンプルな情報共有ツールであり、プロジェクトメンバーへの連絡や相互のコミュニケーション、進捗状況の報告などをサポートするツールです。ナレッジの蓄積に強いツールのため、プロジェクトで得られたノウハウを別のプロジェクトに活用することにも役立つでしょう。
効果的なプロジェクトマネジメントを行うため、ぜひQastの導入をご検討ください。
まとめ
プロジェクトマネジメントは、プロジェクトの進行を効率化しプロジェクト完遂率を向上させる重要な役割を担っています。しかし、プロジェクトマネジメントにはさまざまなスキルと知識が求められるため、安心して任せられる人材は決して多くはないのが実情です。
プロジェクトマネージャーの育成のために実務経験を積ませること、資格取得を推進することに加え、プロジェクトマネジメントをサポートするITツールの導入を検討しましょう。