スマートワークとは?テレワークとの違いやおすすめのICTツールを紹介
少子高齢化による労働人口の減少が懸念される昨今、働き方改革の一環として「スマートワーク」という取り組みが注目を集めています。スマートワークを取り入れれば、場所や時間にとらわれず生産性の高い業務の遂行が可能となります。
今回は、スマートワークの意味や取り組み内容、テレワークとの違いやおすすめのICTツールをご紹介します。
目次
スマートワークとは?
独立行政法人 労働政策研究・研修機構では、スマートワークを「労働者が勤労時間の全部または一部を、自宅もしくは使用者が提供する別の事務室、または特定されない場所で、情報通信機器を利用するなどの方法で勤務する働き方」と定義しています。情報通信機器とは主にICT(情報通信技術)ツールを指します。ICTツールについては以下の記事で詳しくまとめていますので、ぜひ併せてご覧ください。
テレワークやワーケーションとの違い
スマートワークと似た定義として「テレワーク」や「ワーケーション」といった言葉がありますが、テレワークとはICTツールを利用し場所にとらわれず時間を有効に活用できる柔軟な働き方のことです。
ワーケーションは仕事(Work)と休暇(Vacation)を組み合わせた造語で、リゾート地などで仕事をしながら、その地域ならではの活動も行うものです。
スマートワークは「ICTツールを用いた業務効率化や場所を問わず業務を遂行すること」を指すため、テレワークとワーケーションのどちらも含んだものだと捉えることができるでしょう。
スマートワークが注目されるようになった背景
昨今、少子高齢化による労働人口の減少を見据え、働き方改革による長時間労働の是正やワークライフバランスの改善などが求められるようになっています。特に「2025年の崖」と言われる、今後の超高齢化社会に伴う労働人口不足は重要視されています。
スマートワークの取り組みは、働き方改革を進め、ワークライフバランスの実現をサポートするものとして現在多くの企業から注目を集めています。新型コロナウイルスの影響により多くの企業でテレワークへの認知・普及が進んだことも、スマートワークに注目が集まった背景の一つといえるでしょう。
スマートワーク導入のメリット
スマートワークを導入すると、主に以下の5つのメリットが得られます。それぞれ詳しく見ていきましょう。
優秀な人材の確保
身体・精神的な都合や家庭環境などによって、フルタイムや現場出社を前提とした勤務体系では就業ができない方は少なくありません。スマートワークを導入すれば場所や時間に縛られない働き方が可能となるため、そういった層から優秀な人材を確保できるようになります。
ワークライフバランスの実現
スマートワークの導入によって場所や時間に縛られずに業務ができるようになれば、プライベートに活用できる時間を増やすことができるでしょう。仕事とプライベートの両立がしやすくなり、ワークライフバランスの実現に繋がります。
生産性の向上
都市部では特に、通勤時にかかる時間や満員電車によるストレスで就業前から従業員が疲弊しているケースが少なくありません。スマートワークを導入すれば通勤時間やお金を削減できますし、満員電車に乗るストレスもなくなります。結果として従業員が高い生産性で業務を進められるようになります。
コストの削減
スマートワークを導入すれば事務所以外からの勤務が可能となるため、事務所の運用にかかるコストの削減ができます。また、スマートワークの導入に伴い社内のツールをICT化することで、印刷費や印鑑などの備品にかかるコストなども削減できるでしょう。
労働環境の改善
スマートワークの導入は労働環境の改善にも繋がります。たとえば新型コロナウイルスのまん延により「ソーシャルディスタンス」が奨励されましたが、スマートワークの導入で自宅などから業務を遂行できれば、出社がやむを得ない方にとっての職場の環境は良好な状態になります。またICTツールの導入で業務効率が良くなれば、長時間労働の是正にも繋がります。
スマートワークにおける課題
スマートワークを導入して得られるメリットは大きいですが、導入に際していくつかの課題は存在します。具体的には以下のような課題があります。
- セキュリティ強化や情報漏えいなどの懸念
- ペーパーレス化の浸透
- 人事評価制度の見直し
スマートワークでは社外から社内システムにアクセスできる環境を整えるため、セキュリティ対策の強化や情報漏洩対策を十分に施す必要があります。また、これまで紙媒体を用いていた業務をどのように電子媒体に移行するのか、ペーパーレス化による業務フローの見直しも必要となります。そのほか人事評価制度についても、従業員が働く姿を目視で確認できなくなるため、評価基準の見直しなどを行う必要が出てくるでしょう。
課題は企業によって異なるため、スマートワークのメリットを最大限活かすためには、自社にとっての課題は何か、どう解決していくべきかなどをスマートワークの導入前後でよく議論していくことが重要です。
スマートワークに活用されるICTツールの例
スマートワークに取り組む際にはどのようなICTツールを導入すれば良いのでしょうか。ここでは実際に活用されているICTツールの例をご紹介します。
情報共有ツール
情報共有ツールは、クラウド上でコミュニケーションを取るだけでなく、議事録などの情報の保管、ファイル共有なども可能なツールです。情報共有・蓄積に強いツールとしてはナレッジ経営クラウドのQast、コミュニケーションに強いツールとしてSlackやChatworkなどが挙げられます。
WEB会議ツール
WEB会議ツールはインターネットを通じ対話や意見の交換ができるツールです。遠方にいても会議ができることに加えて、ファイルや画面の共有もでき、情報伝達を円滑に進めることができます。WEB会議ツールとしてはZoomやTeamsなどが挙げられます。
電子署名(電子サイン)ツール
電子署名(電子サイン)ツールは、契約書をデータ化しハンコや自筆署名なしにオンラインで契約を締結できるようにするツールです。データ化によって契約書類のやり取りがスムーズに行えるため、効率的な契約業務が可能となります。電子署名(電子サイン)ツールとしてはクラウドサインやAdobeサインなどが挙げられます。
ナレッジ経営クラウド「Qast」でスマートワークを実現
スマートワークに取り組む際には、情報共有ツールの項目でも紹介したナレッジ経営クラウド「Qast」がおすすめです。
Qastはクラウドツールであり、インターネットに接続できる環境があれば端末や場所を問わず利用ができます。シンプルなユーザーインターフェースで誰でも簡単に情報共有ができるため、ITリテラシーを問いません。また、タグ付けやフォルダ分けなどの分類や検索機能が優れているため、議事録の保管などの情報蓄積にも適しています。
Qastはすべての通信・情報の暗号化をはじめ、24時間体制の不正アクセス禁止など、クラウドツールで考慮すべきセキュリティ面にも配慮されています。スマートワークに取り組む際にはぜひQastの導入を検討してみてはいかがでしょうか。
まとめ
今回は、スマートワークの意味や取り組み内容、テレワークとの違いや、おすすめのICTツールを紹介しました。
スマートワークを導入すると、優秀な人材の確保、コストの削減、生産性の向上、労働環境の改善、ワークライフバランスの実現が可能となります。QastなどのICTツールを活用すれば、よりスムーズかつ確度の高いスマートワークの導入が実現するはずです。
ぜひこの記事を参考に、スマートワークの導入・実現に向けた施策をスタートさせてみてはいかがでしょうか。
Qastラボ編集部では、これからの働き方において必要な"未来のナレッジマネジメント"について研究しています。 ナレッジ共有、業務効率化、経営戦略、コミュニケーションツールなどテーマ別に役立つ記事をご紹介します。