日報アプリ・ツールおすすめ5選を紹介!日々の業務を改善・効率化
企業を成長させていくうえで、業務効率化は欠かすことができません。これはほぼすべての企業が意識し、日々取り組んでいることでしょう。
しかし、なかなかうまく進められていない企業が多いのも事実です。その一因として、日々の業務をうまく把握できていないことが挙げられます。
そこで大きな役割を果たすのが、日報(週報)です。とはいえ、ただ記録するだけでは有効に活用しているとはいえません。日報の重要性を知り、企業に合ったツールを導入して効果的な業務改善を目指しましょう。
目次
日報はなぜ書くのか
企業で働いたことがある方の多くは、1日ごと、または1週間ごとの作業を日報や週報として報告した経験をお持ちだと思います。しかし、なぜ日報や週報を書く必要があるかはなかなか理解されず、ただのタスクとなっているケースが少なくありません。
まずは、日報の目的と効果、フィードバックの重要性を詳しく知ることが必要です。
日報の目的
日報は、従業員が「いつ・どこで・何を・どのようにしたか」の業務内容を記録するほか、従業員が感じた改善点や今後の課題を簡潔にまとめるものです。書くことで従業員の業務改善や成長に繋げる目的があります。
日報に日々の業務内容を記録することで各従業員への情報共有ができるほか、上司やマネージャーから適切なフィードバックを得ることができます。
日報の効果
日報を書くことで従業員は自分の行動を可視化でき、振り返りをしやすくなる効果があります。また、他の従業員と日報を共有することでお互いの業務を客観視でき、相互に非効率な業務を指摘しあう環境を生み出す効果も期待できるでしょう。
自身や他の従業員の業務改善点を見つけ出し、上司から適切なフィードバックを行うことで、結果を出しながらモチベーションアップ・スキルアップできます。
日報へのフィードバックの重要性
日報は多くの企業で導入されていますが、自分の評価が下がってしまうことを恐れて当たり障りのない内容にとどめてしまったり、毎回同じことを書いてしまったりなど、日報が形骸化しているケースも多く見られます。
また、上司と部下の間で信頼関係が構築できていないと、日報を毎日の行動を管理・監視するものと捉えられてしまい、率直な意見が記載されなくなる可能性もあります。
これらの問題を解決するためには、上司が日報を通じたフィードバックを適切に行い、上手にコミュニケーションをとることが大切です。やりとりを円滑にするツールとして日報を活用し、社員の持つ力やアイデアを引き出していけるよう心がけましょう。
日報のメリット
日報には主に以下の3つのメリットがあります。
- 業務改善に必要なPDCAサイクルの習慣化
- 適切な進捗管理と課題の発見
- ナレッジの蓄積
日報にはさまざまなフォーマットがありますが、「今日の目標(Plan)」「今日行った業務(Do)」「今日の成果(Check)」「明日への改善策(Act)」を網羅したものにすることで、従業員にPDCAサイクルを回す習慣がつき、業務改善されやすい環境を作れます。
また、上司やマネージャーは部下の進捗を管理しやすくなり、部下が困っているポイントを把握することで、プロジェクトが抱えている問題点や課題が表面化する前に対策を施すことができるようになります。
日報はナレッジの蓄積にもなるため、類似プロジェクトで発生した過去事例をもとに成功事例を分析してパターン化したり、失敗事例を分析して改善点を見つけたりする指針にもなるでしょう。
業務改善につながる日報を書くポイントとは?
どんな日報を書いたら良いかがわかったところで、実際に書くときのポイントを知っておきましょう。フォーマットや企業独自のルールによって書き方の形式は異なるため、ここでは文章の書き方や内容などの基本的な部分を見ていきます。
誰が見てもすぐ理解できるように書く
日報は書いた本人以外が読むものです。そのため、パッと一目見たときに理解できるものが望ましいです。あいまいな内容ではなく、具体的に箇条書きで要点をまとめると、簡潔でわかりやすい日報になります。なにかを報告する際は、文章の基本といわれる5W1H「Who(だれが)・When(いつ)・Where(どこで)・What(なにを)・Why(なぜ)・How(どのように)」を意識しましょう。
読み逃してほしくないポイントを目立たせる
日報の中でも、重要事項は太字にしたりアンダーラインを引いたりして強調するようにします。ルーチンワークでもある日報は流し読みすることも多く、重要事項を見落としてしまう可能性があるからです。ただし、重大なトラブルや客先からのクレームなど緊急性の高い重要事項については、後日チェックすることが多い日報で報告してしまうと手遅れになる場合があります。そういった場合は事態が深刻化する前に、日報より先に口頭で報告するようにしましょう。
客観的な内容を心がける
日報は基本的に報告の場で用いることが多いため、「ちょっとしたトラブルが発生したが影響はないはず」といった主観的な推測の混じった内容は原則記入しないようにしましょう。客観的に起きた事実に目を向けることによって、日報は本来の目的と役割を果たせます。また、事実を述べる際は根拠となる数字や情報の出所元も明記し、正確に記述することがポイントです。
テンプレートで形式を統一
どんな内容を書けば良いかわからない人は、予めテンプレートを作成しておくと良いでしょう。日報に書く内容としては、5W1Hを意識した「場所」「業務内容」「成果」「対策」などが一般的です。
また、日々の業務において感じた点や気づいた点を所見として報告することも、業務改善への意識に繋がるため、大切といえます。叱責されることを恐れて失敗や過ちを隠そうとする社員は多いですが、そのようなマイナス面をきちんと報告することによって改善点が生まれてきます。フィードバックする側の上司やマネージャーは、部下やメンバーがマイナス面の報告をためらわないようにフォローしましょう。
日報アプリ・ツールとは?
日報アプリ・ツールとは、クラウド上で日報を作成し管理することができるサービスです。クラウド上で日報を作成できれば、従業員はどこからでも日報を作成することができます。テレワークが増える現代に適したサービスといえるでしょう。
フォーマットの統一や修正もリアルタイムで細かく作業できることに加え、フィードバックや情報管理のしやすさなど、さまざまな面でメリットが得られます。
日報にアプリ・ツールを使うメリット
では、日報にアプリ・ツールを使うことで得られるメリットを具体的にご紹介します。
コストの削減につながる
紙媒体での管理の場合は紙代や印刷代といったコストが必要となりますが、アプリ・ツールを使い日報をクラウド上で管理できるようになれば、紙にまつわるコストの削減ができます。また、ペーパーレス化が実現することで管理場所を気にすることなく情報の蓄積ができるようになります。
情報を一元管理!ナレッジとして活用できる
「こんなことがあって、このように対応した」という日報は、その後にも大きく役立つ貴重なナレッジです。しかし紙やエクセルの日報では、後から探そうとしても見つかるまでに時間がかかることは容易に予測できます。
しかしツールを使って日報を作成していれば、キーワードのツール内検索で欲しい情報をすぐに見つけることができ、「どこにあるか分からない」をなくせます。
そのツールを使い続ける限りナレッジとして蓄積していくため、その担当者が企業から離れたとしても誰でも簡単に情報を管理・検索できるのは大きなメリットでしょう。
時間や場所を問わず日報の作成ができる
多くのツールがクラウド対応をしているため、パソコンでの操作はもちろん、スマホさえあればどこからでも、いつもと同じフォーマットで日報を作成し、提出することが可能です。
中でも会社からパソコンを持ち出せない場合は、スマートフォン対応をしているものが非常に役立ちます。
チーム全体のコミュニケーションツールとしても使える
紙やエクセルの日報と違い、ほとんどのツールにはメンバーの間で使えるコミュニケーション機能が付いています。これは分からないことの質問や気軽なやりとり、簡単なフィードバックに役立ちます。
そのやりとり自体もナレッジとして蓄積できるので、後から見た人が「どんな経緯でこうなったのか」を知ることができ非常に有益だといえるでしょう。わざわざ別ツールを利用する必要がないため、コストや手間も抑えることができます。
部下へのフィードバックがしやすくなる
日報の内容を受けて部下に適切なフィードバックをするためには、上司と部下の間で日常的に双方向のコミュニケーションが取れているかどうかが重要です。日報アプリ・ツールを利用すれば、コメント機能で簡単にフィードバックができることに加え、質問や相談もアプリ・ツール上で行えます。フィードバックのためだけに対面で話をする手間や時間が減りますし、部下が面と向かっては言いにくいことでもアプリ・ツール上であれば書き込めるという効果も期待できます。
日報アプリ・ツールの選び方4つのポイント
現在、さまざまな日報アプリ・ツールがリリースされています。ここでは日報アプリ・ツールを選ぶ際にチェックすべきポイントを4つ解説します。
誰でも簡単に操作できるか
手書きの日報に慣れている人からすると、急に「クラウド上で日報を作成しろ」と言われても操作に戸惑ってしまう可能性があります。ITに慣れていない従業員が多い場合には、日報アプリ・ツールはできる限りシンプルで見やすく、誰でも簡単に操作できるものを選ぶほうが良いでしょう。予めテンプレートを作成しておき、後は情報を入力するだけの状態にしておくことも有効です。
OS、端末を選ばず投稿できる
自社で主に利用しているOS・端末に対応していない日報アプリ・ツールを導入してしまっては、せっかく導入しても効果は得られません。テレワークの推進により今後リモートワーク用に新しく端末を購入するといった場合に備えるためにも、できる限り幅広いOS・端末に対応したアプリ・ツールを選びましょう。
権限管理がしやすいか
日報に書かれる情報には、「上司だけ」「プロジェクトメンバー内だけ」など一部の公開範囲にとどめておく必要があるものもあります。不用意に日報を全従業員に公開してしまうと、日報に記載された情報が外部に漏洩する危険性が高まりますし、従業員が率直な意見を記載することを躊躇する要因にもなります。日報アプリ・ツールを選ぶ際には権限管理が柔軟に対応できるものを選びましょう。
セキュリティが充実しているか
日報には業務に関する細かい内容が記載されることも多いため、セキュリティをしっかり確保することも重要です。クラウド上に情報を保存すれば自社内に情報を保存する必要がないというメリットはありますが、情報漏洩が発生する可能性があることは認識しておかなくてはいけません。
日報アプリ・ツールを選ぶ際には、データ通信や保存した情報が暗号化されているか、アクセスログを取得することができるかなどを確認し、セキュリティに強いサービスを選びましょう。
ツールのサポート体制が充実しているか
機能面はもちろん重要ですが、サポートが充実しているかどうかも非常に重要です。どのような使い方が自社にとって最適なのか、どのように浸透させるべきかを考えなければ、思い描くような効果は得られません。
ツールを選ぶ際には、問い合わせに迅速に対応してくれるベンダーかどうか、また操作説明や導入支援をしてくれるかどうかなどもチェックしておきましょう。
日報作成におすすめのアプリ・ツール5選(無料・有料)
日報を簡単に作れるツールはクラウドでのデータ管理はもちろん、スマホ対応のためのアプリも充実しています。
どのツールもそれぞれの良さがありますが、今回はシンプルで初めてでも使いやすい、おすすめのアプリ・ツールを5つご紹介します。
Qast
https://qast.jp/Q&Aやメモをナレッジとして残すことに長けているナレッジ経営クラウドの「Qast」なら、日報をいつでも検索できる情報として蓄積可能です。フォーマットが非常にシンプルでテンプレートが豊富なため、手軽に使えることで人気を集めています。
内容に関連したワードをタグ付けすればピックアップも簡単で、グループ内のコミュニケーションや質問・フィードバックもそのままナレッジとして残せるため、より実践しやすい形での振り返りができます。
Qastのみでも活用できますが、SlackやTeamsと連携すればチャットツール上でのやりとりをそのままQastへ投稿・保存できます。情報が流れていくツールからのストックボックスとして利用できるので、日報・週報をSlackやTeamsに投稿、Qastへ保存という流れで蓄積していくことができます。
NotePM
https://notepm.jp/日報をナレッジとして蓄積していく目的なら、社内wikiとして活用できる「NotePM」も選択肢の1つです。幅広い種類の文書に対応したテンプレートがあり、初めてでも直感的に使える操作性が魅力的です。
蓄積した文書の検索はもちろん、それに対するコメントのやりとりや、Slack・チャットワークなどのコミュニケーションツールとの連携もできます。シンプルで書くべき内容が分かりやすいテンプレートで、効果的なナレッジの蓄積とフィードバックが可能です。
gamba!
https://www.getgamba.com/gamba!は日報作成に特化した業務効率化・生産性向上のためのアプリで、企業が抱える「情報共有」の悩みを解決します。職種に合わせてカスタマイズできる豊富なテンプレートで提出率を高め、Googleカレンダーの連携や日報提出状況一覧でミスをなくします。
また、KPI管理でメンバーのモチベーションを上げやすく、パソコンはもちろんスマートフォン・タブレットでも利用できるため、時間のムダが生まれません。書く側も読む側も楽になる「成果の出る日報作り」が可能です。
Qiita Team
https://teams.qiita.com/Qiita Teamはとにかくシンプル・簡単でテンプレートも豊富な、社内向け情報共有ツールです。日報のテンプレートもありますが、プレーンテキストに書き込むだけという使い方もできるため、Qastと同じく自由度の高さが大きなメリットです。
どんな職種でも気軽に使えるほか、シンタックスハイライト対応で日報のほか開発ドキュメントの利用にもおすすめです。
Be Works
http://beworks.net/日報を電子管理し、作業にかかった時間の集計や案件と日報の紐付けなどさらに詳しく見える化できるBe Worksは、業務日報と営業日報の切り分け・顧客と紐付けた日報管理ができるのが大きなメリットです。
顧客ごとの検索・担当ごとの検索もできるため確認も簡単で、日報とグループウェアを掛け合わせた機能でメンバーの状況をしっかりと把握、効果的なサポートが可能です。
まとめ
日報は日々の業務を見える化する文書であり、業務改善に欠かせないものです。ただし書けば良いというものではなく、後から見返したとき的確に内容を把握できるものでないといけません。
そのため、日報のためのツールは誰でも簡単に作成できて、どんな状況でも共有しやすいものが大前提です。企業のスタイルやメンバーの人数も含め、目的に合わせて使いやすい日報ツールを選びましょう。
Qastラボ編集部では、これからの働き方において必要な"未来のナレッジマネジメント"について研究しています。 ナレッジ共有、業務効率化、経営戦略、コミュニケーションツールなどテーマ別に役立つ記事をご紹介します。