コンフリクトとは?事業促進に繋がるコンフリクトマネジメントとは

これまではマイナス要素として捉えられてきたコンフリクトですが、近年のビジネス環境ではコンフリクトをうまく活用する「コンフリクトマネジメント」が注目を集めています。では、コンフリクトマネジメントとは具体的にどのような手法を指すのでしょうか。
今回は、コンフリクトの意味やコンフリクトマネジメントの概要、導入のメリットやデメリットなどを解説します。
目次
コンフリクト(Conflict)とは
コンフリクト(Conflict)は英語で「衝突」や「対立」を表す言葉です。ビジネス環境では、個人や組織において利害関係や意見の食い違いが発生している状況を表します。
これまでの日本では「コンフリクトはできるだけ避けるべきもの」というマイナスの視点が一般的でしたが、その概念が近年変わりつつあります。
コンフリクトが起こる原因は?
コンフリクトが発生する主な原因は、「条件」「感情」「認知」の3つです。「条件」は主に、上司と部下といった立場や営業と現場といった役割などよる利害関係や意見の食い違いにより発生します。「感情」は人間関係の悪化や性格の不一致、「認知」は個人・組織における考え方や価値観の違いによって発生します。
対立を解消するコンフリクト・マトリクス
対立を解消する際の行動分類として、コンフリクト・マトリクスと呼ばれるものがあります。コンフリクト・マトリクスでは、自己主張の度合いを縦軸、他者への協力度合いを横軸にし、以下の5つに考え方を分類します。
- 競争:相手より優位に立つことで相手に意見を飲み込ませる
- 譲歩:自分の意見をおさえ、相手の意見を飲み込む
- 回避:お互いが歩み寄らず解決から逃げる
- 妥協:お互いが譲り合い、その場をおさめようとする
- 協働:お互いがWin-Winとなる解決策を考える
この分類により対立の解消を図るのがコンフリクト・マトリクスです。

組織を活性化する「コンフリクトマネジメント」とは
これまでコンフリクトはできるだけ避けるものとされてきましたが、コンフリクト・マトリクスにおける「協働」のように、お互いの意見を踏まえてWin-Winの解決策を模索することでプラスの効果も生みだします。
その考え方から、コンフリクトをネガティブに捉えるのではなく、対立を積極的に受け入れて問題解決を図るコンフリクトマネジメントという考え方が注目を集めるようになっているのです。
コンフリクトマネジメント導入のメリット
では、コンフリクトマネジメントを導入することで具体的にどのようなメリットが得られるのでしょうか。ここでは3つのメリットを解説します。
これまでにない発想が生まれる
対立を通してお互いの立場・意見への理解を深めることで、自分達の立場からだけではない発想が生まれます。相手の立場を理解せず頭ごなしに否定するよりも、新しい解決策を模索することで組織全体の改善や課題解決に繋がるでしょう。
議論の質が上がる
対立をポジティブに捉える風土が広がれば、対立を恐れずに従業員が意見を出し合えるようになります。若手など立場が弱い従業員の意見が抑圧されなくなるため上下の風通しが良くなり、議論の質が向上します。
組織全体の成長に繋がる
ポジティブな議論が繰り返されるようになると、組織全体が活性化します。従業員が「自分の意見が無視されることはない」と感じることができれば自主性の醸成や積極的な改善提案が進むため、組織全体の成長に繋がります。
コンフリクトマネジメント導入のデメリット
上手にコンフリクトマネジメントを取り入れることができれば前述のようなメリットが得られますが、コンフリクトマネジメントに失敗すると大きなデメリットがあるのも事実です。
協働がうまくできずお互いの確執だけが深まると風通しが悪くなり、さらに確執が深まるという負のループに陥りやすくなります。
コンフリクトのデメリットを回避しつつ上手に取り込む方法について、次の項目で解説します。
コンフリクトマネジメントを導入する際のポイント
前述したコンフリクトマネジメントのデメリットを踏まえ、2つのポイントをご紹介します。
議論がしやすい企業風土を作る
議論がしやすい企業風土作りはコンフリクトマネジメントに不可欠です。対立することをネガティブに捉えない価値観を形成し、活発に議論できる環境を整えましょう。若手が忌憚なく意見できるような企業風土を意識して整えると、垣根のないオープンな議論が実現しやすくなります。
ナレッジマネジメントツールを用いて議論をする場を設ける
口頭での議論も重要ではありますが、面と向かっての場合どうしても自由に意見を出しにくいという方もいます。そんな時、ナレッジマネジメントツールを議論の場として活用すれば、対面で意見をするのが苦手な従業員でも議論がしやすくなります。ツールであれば、過去の議論や対立の原因、解決策など、過去の情報を蓄積しやすいというメリットもあります。状況に応じて議論の場を使い分けるようにすると効果的でしょう。
Qastが「良いコンフリクト」をサポートします

コンフリクトマネジメントを取り入れ議論の場に活用できるナレッジマネジメントツールとしては、ナレッジ経営クラウド「Qast」がおすすめです。
Qastはフォルダ分けやタグ付けなどの情報整理機能と優れた検索機能が備わっており、情報の蓄積がしやすいという特徴があります。また、シンプルで誰でも利用しやすい操作性も魅力です。従業員への情報伝達手段としても適しており、議論がしやすい企業風土づくりにも大きな効果を発揮します。また、投稿頻度や投稿の評価をスコア化する機能で貢献度を測り、人事評価に繋げるといったことも可能です。
コンフリクトマネジメントを導入する際は、Qastの導入をあわせて検討してみてはいかがでしょうか。
まとめ
今回は、コンフリクトの意味やコンフリクトマネジメントの概要、導入やメリット・デメリットなどを解説しました。
これまではコンフリクトはできるだけ避けるものとされてきましたが、最近ではコンフリクトを管理しメリットを得るコンフリクトマネジメントという考え方が注目を集めるようになりました。導入するとこれまでにない発想が生まれやすく、議論の質があがることで組織全体の成長にも繋がります。
ビジネスにおいては新しい発想が常に求められますが、そんな時にコンフリクトマネジメントはきっと効果を発揮します。「Qast」のようなツールを活用しながら、ぜひその取り組みにトライしてみてはいかがでしょうか。