クローズドクエスチョン・オープンクエスチョンとは?組織へのメリットなどを紹介

ビジネスシーンにおいても日常生活においても相手にどのような質問を投げかけるかによってコミュニケーションの質は大きく変わるものですが、質問には「クローズドクエスチョン」と「オープンクエスチョン」の2つの種類があることをご存知でしょうか。この2つを適切に使い分けるだけで、相手とのコミュニケーションは格段に円滑になります。

今回は、クローズドクエスチョン・オープンクエスチョンのそれぞれの特徴と使い分け方に加え、社内のクエスチョンを蓄積・共有するおすすめのツールを紹介します。

クローズドクエスチョンとは?

クローズドクエスチョンは、コトバンクで以下のように定義されています。

クローズド‐クエスチョン(closed question)

回答を限定する質問。選択肢を用意して、その中から選ばせる質問。「はい」か「いいえ」を選ぶものや、「犬と猫ではどちらが好きか」といった質問など。

引用元: コトバンク - クローズド‐クエスチョン(closed question)

では、クローズドクエスチョンの特徴や使い方の具体例、メリットやデメリットを詳しく見ていきましょう。

特徴は「Yes/No」で回答できる質問という点

クローズドクエスチョンは、YesかNoかの2択のように限定された選択肢の中から回答できる質問です。選択肢が限定されていれば3択、4択などの質問もクローズドクエスチョンに含まれます。

クローズドクエスチョンの具体例

クローズドクエスチョンに該当するのは以下のような質問です。

  • お探しの製品はこちらでしょうか。
  • 午前と午後でしたらどちらがご都合よろしいでしょうか。
  • では本日の午後にお打ち合わせをお願いできますでしょうか。

いずれもYesかNo、もしくはこちらから提示した選択肢から回答をもらう質問形式となっています。商談のクロージングにおいては、このクローズドクエスチョンを繰り返すことで商談成立への道筋をつくっていくケースが多くあります。

クローズドクエスチョンのメリット

クローズドクエスチョンには以下のようなメリットがあります。

やりとりがしやすい

クローズドクエスチョンは、YesかNo、もしくはこちらから提示した選択肢から回答をもらう質問形式のため、回答者が回答しやすく、やりとりが円滑に進みます。

素早く回答を得られる

前述の通り、クローズドクエスチョンは回答者が回答しやすい質問のため、回答をすぐに出してもらえる場合が多いでしょう。素早く回答が得られるぶん、テンポよくやりとりを進めることができます。

主導権を握れる

クローズドクエスチョンで質問を繰り返していくと、自らが主導権を握りながら相手に決断を促すことができます。そのため、クローズドクエスチョンを活用すれば、相手の考えをヒアリングしながらコミットメントを得ることができるでしょう。

クローズドクエスチョンのデメリット

クローズドクエスチョンは相手の回答の選択肢を限定する質問方法です。あまりにも長くクローズドクエスチョンを続けていくと、相手は尋問を受けているかのように感じ、ストレスになってしまう可能性があります。

また相手に「自分が話したいことを話せない」「この人は私の話を聞いてくれない」と不信感を抱かれてしまう可能性もあるため、使い方には注意が必要でしょう。

オープンクエスチョンとは?

クローズドクエスチョンの対義語であるオープンクエスチョンは、コトバンクでは以下のように定義されています。

オープン‐クエスチョン(open question)

回答の範囲を制限しない質問。「はい」「いいえ」などの選択肢がなく、回答者が自由に考えて答える質問。「休暇にはどこへ行きたいか」「なぜそう思うか」といった質問など。

引用元: コトバンク - オープン‐クエスチョン(open question)

オープンクエスチョンの特徴や使い方の具体例、メリットやデメリットを解説します。

特徴はより詳しい回答を得られる点

オープンクエスチョンは、相手の回答を制限せずに自由に回答してもらう質問です。疑問の内容が具体的で、疑問に対する相手の幅広い意見を聞きたい時に有効な質問方法となります。クローズドクエスチョンに比べて相手の回答の自由度が高いため、その回答を踏まえてさらに別な質問をすることができるなど、会話の幅を広げやすいという特徴もあります。

オープンクエスチョンの具体例

オープンクエスチョンに該当するのは以下のような質問です。

  • 現在ご利用の製品のどこにご不便を感じていらっしゃいますか
  • 次に導入する製品にはどのような機能を期待されますか
  • 弊社の新製品のどんなところに魅力を感じていらっしゃいますか

いずれも相手の回答を制限せず、具体的な疑問に対する相手の考えを聞き出す形式です。クローズドクエスチョンに比べてどのような回答が返ってくるかがわかりにくいため、さまざまなシチュエーションを想定しておく必要があるでしょう。

オープンクエスチョンのメリット

オープンクエスチョンには以下のようなメリットがあります。

詳細な情報を引き出せる

オープンクエスチョンは回答の幅が広く、回答者が自由な内容で回答できます。相手の意思だけではない詳細な情報を引き出せるため、一つの質問で多くの情報が得られます。

安心感を与えられる

オープンクエスチョンで相手の詳細な情報をヒアリングすると、相手は自分の話を聞いてもらえているという安心感を得られます。安心感を与えられればより詳細な情報を引き出しやすくなり、提案も受け入れられやすくなるでしょう。

会話が繋げやすい

オープンクエスチョンでは多くの情報が得られるため、得られた情報の中から更に深掘りして質問するなど、会話を繋げやすいメリットもあります。会話を繋げていく中で提案への道筋をつけていくこともできるでしょう。

オープンクエスチョンのデメリット

オープンクエスチョンのデメリットは、相手が回答を考える負担が大きいことです。回答者は、質問への回答内容はもちろん、質問者との関係性をふまえた回答を考えることになります。信頼関係が築けていない相手の場合、必要以上に気を使わせてしまい、相手が疲れてしまうケースもあるでしょう。

また、話のゴールを決めにくいことや、予定以上に時間を使ってしまう場合があることもデメリットと言えるでしょう。

クローズドクエスチョンとオープンクエスチョンの使い分け方法

円滑なコミュニケーションを取るためには、クローズドクエスチョンとオープンクエスチョンのそれぞれのメリットを活かしつつ使い分けていきましょう。

クローズドクエスチョンは相手に求める行動やゴールが明確な場合、オープンクエスチョンは相手から幅広く意見を聞きたい場合や詳細に話を詰めたい場合などに使うとよいでしょう。

例えば商談を行う場合、スケジュール調整にはクローズドクエスチョンを利用します。選択肢を限定して相手に提示することで、相手に負担をかけることなくスケジュールを決めることができます。一方、商談の場ではオープンクエスチョンを利用し、相手が疑問に思っていることを幅広くヒアリングします。

商談シーン以外の場においても、相手に何らかの行動を促したい場合はクローズドクエスチョン、相手に考えさせて意見を聞きたい場合はオープンクエスチョンといった使い分けることをおすすめします。

クローズドとオープンを使い分けるコツ

クローズドクエスチョンとオープンクエスチョンを使い分けようと思っていても、実際の会話の中でうまく使い分けるのは難しいものです。ここでは2つのクエスチョンを上手に使い分けるコツをご紹介します。

クローズドから初めてオープンクエスチョンに繋げる

会話を始める際、いきなりオープンクエスチョンを行うと、相手はどこまで答えていいかわからず回答しにくくなる可能性が高くなります。まずは答えやすいクローズドクエスチョンから始め、より具体的な内容をヒアリングするためにオープンクエスチョンにシフトしていくと良いでしょう。

新たな観点を生み出す質問をする

相手に何らかのアクションを促すには、相手に考えてもらうという工程が必要になります。やりとりの中で新しい観点について意見を聞いてみるなど、質問や回答の中で相手に気づきを与え、考えてもらうきっかけを作ることを意識しましょう。

問い詰めないように注意する

クローズドクエスチョンのデメリットでも解説した通り、クローズドクエスチョンを続けていくと誘導尋問・詰問のような状況になってしまいます。クローズドクエスチョンを〇回したらオープンクエスチョンを挟むという基準を作っておくとよいでしょう。

社内のクエスチョンは蓄積・共有で業務効率化に

ここまで、クローズドクエスチョンとオープンクエスチョンのそれぞれの特徴と使い分け方を解説しましたが、社内で生まれたクエスチョンについては社内FAQを設置して蓄積・共有を図ることで業務効率化に繋げることができます。

また、社内FAQを設置すると業務における自らの疑問を従業員が自己解決できるようになり、結果として以下のようなメリットを得られます。

  • 何度も同じ回答をする工数を削減
  • 新人がいつでも質問できる環境作り
  • 業務の属人化を防ぐ

以下の記事ではおすすめの社内FAQツールをご紹介しています。ぜひ併せてご覧ください。

社内FAQの作り方とおすすめツール6選を紹介!自己解決で効率アップ
社内FAQの作り方とおすすめツール6選を紹介!自己解決で効率アップ
「FAQ」とは‟Frequently Asked Questions”の略で、頻繁に尋ねられる質問のことをいいます。皆さんがよく見かけるシーンとしては、ホームページ上の「FAQ」や「よくある質問」などでしょうか。FAQツールとは、顧客や社内でよくある質問や問い合わせを質問と回答の形式でデータベース化し、回答を簡単に検索することができるツールです。

社内のクエスチョンは「Qast」で管理して有効に活用

Qast トップページ

社内のクエスチョンを管理するツールとしておすすめしたいのが、ナレッジ経営クラウド「Qast」です。

Qastは、シンプルな操作性と感覚的な操作で誰でも簡単にクエスチョン、アンサーを投稿することができます。また検索機能に優れたツールのため、過去に投稿されたクエスチョンを簡単に検索することができ、従業員が疑問を自己解決できる環境が実現します。

さらに、Qastはセキュリティ性も高く、業務情報の保管場所としても安心です。データセンターは高い信頼性を持つAWSを利用し、すべての通信・情報を暗号化しています。また、24時間365日不正アクセスを監視し、不正アクセスが発生した場合にも迅速に対応できる体制が用意されています。

Qastにはその他にも多くの便利な機能が搭載されています。まずはぜひ詳しい資料をご覧いただき、その機能の魅力を感じてください。

【Qast サービス紹介】

Qastについて詳しく見る Qastの導入事例を見る 無料デモでQastを試してみる

まとめ

今回は、クローズドクエスチョンとオープンクエスチョンのそれぞれの特徴と使い分け方、また社内のクエスチョンを蓄積・共有するためのおすすめのツール「Qast」をご紹介しました。

クローズドクエスチョンとオープンクエスチョンは、相手に求める回答や会話の状況において適切に使い分けることが大切です。これまであまり意識せずに会話をしてきた方も、ぜひこの記事を参考に使い分けを意識した質問を投げかけるようにしてみてはいかがでしょうか。

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