トランザクティブメモリーとは?言葉の意味やツール導入について紹介
業務効率化が推進される中、注目を集めている「トランザクティブメモリー」という概念。少しずつその認知度は高まっていますが、「よくわからない」「知らなかった」という方もまだまだいらっしゃるかと思います。
今回は、トランザクティブメモリーの意味やトランザクティブメモリーの管理におすすめのツールなどをご紹介します。
この記事でトランザクティブメモリーを理解し、組織のパフォーマンス向上にぜひお役立てください。
目次
トランザクティブメモリーとは?
トランザクティブメモリーとは、1980年代の半ばにアメリカの社会心理学者ダニエル・ウェグナー氏が提唱した組織学習に関する概念です。
ウェグナー氏は、組織全体の効率や生産性を高めるための学習という観点において、組織全体が「同じ知識を記憶すること」が重要なのではなく、「組織内で誰が何を知っているかを把握すること」が重要であるとしています。
つまり、社員全員が同じ業務を覚えるのではなく、各業務に関する情報が社内のどこにあるのかをすべての社員が把握していることが重要だという考え方です。
トランザクティブメモリーが注目される背景
ダニエル・ウェグナー氏がトランザクティブメモリーを提唱した後、さまざまな研究者の実験や統計分析によって、トランザクティブメモリーによって組織のパフォーマンスが向上することが実証されてきました。
全社員が同じ業務を覚えることは現実的に不可能に近いことですし、非効率でもあります。しかし、必要な情報がどこにあるのか、誰が持っているのかさえ把握できれば、不明点があってもすぐに情報を得られ、業務を効率的に取り組めます。
トランザクティブメモリーは、組織全体で得たノウハウやナレッジを効率的に運用するための実践的な考え方として、昨今では多くの組織から注目されるようになっています。
トランザクティブメモリーの管理にはツール導入がおすすめ
トランザクティブメモリーを実践するためには、まず誰が何を知っているかを把握する必要があります。しかし、多くの社員がいる中で誰がどの情報を持っているのかを把握することは容易ではありません。
この問題を解決するためには、トランザクティブメモリーの管理に適したツールを導入することがおすすめです。ここではツールを導入することのメリットを解説します。
社内の情報が管理しやすい
ツールを導入することでツール上に情報が蓄積され、社内の情報が管理しやすくなります。過去の情報であれば人に頼らなくても情報を取り出せるようになるため、効率的に業務を進めることができるでしょう。
情報を分類して蓄積できるツールや検索機能に優れたツールを利用すれば、より効率的に社内情報を管理しやすくなります。
担当・専門外の情報を持っている人を探しやすい
ツール上では自分の担当外、専門外の業務に携わる社員がどのような情報を投稿しているのかを把握できるため、どの部署にどんな情報が蓄積されているのかが可視化されます。
社内の組織構成を把握することにもなるため、より効率的な理解へと繋がっていきます。
管理ツールの導入する際の注意点
ツールの活用はトランザクティブメモリーの管理に大きな効果を発揮しますが、導入する際には気をつけるべき点もあります。ここではその注意点を2つ解説します。
ツールの利用を社内に浸透させる
ツールを導入する際にはツールの利用を社内に周知徹底させましょう。いかにツールが有効でも社員に利用されないのでは情報の管理も検索もできず、導入の意味がなくなってしまいます。
ツールの利用を促進するためには、率先して利用を促進するリーダーを決め、各社員にツール導入の目的や利用方法を伝えるようにするなどの取り組みを行うことが有効です。根気強く浸透のための取り組みを行いましょう。
情報交換が活発に行われる場にする
ツール導入後はツール上での情報交換がしやすい雰囲気づくりを心がけましょう。利用ルールを設定して何を書きこめばいいのかわからない状態をなくす、リーダーが積極的に発信するといった取り組みが大切です。
ただし、ツールを導入したとしてもただのコミュニケーションの場となってしまっては意味がありません。業務に無関係なやりとりは投稿しないなどの取り決めも必要です。
組織のトランザクティブメモリーを高めるならQastの導入がおすすめ
トランザクティブメモリーの管理ツールとしてぜひおすすめしたいのが、ナレッジ経営クラウドの「Qast」です。業種や職種を問わず誰でも直感的に操作できるシンプルさが特徴であり、Q&Aやwikiの機能でノウハウやナレッジを蓄積しやすい仕組みとなっています。
また検索機能も充実しており、社員が持っている情報を共有しやすくなるとともに他の社員が共有した情報も引き出しやすくなります。
これまで口頭でやりとりされてきたコミュニケーションをQastに移行することで「誰が何に詳しいか」を社員全体で把握することができ、組織のパフォーマンス向上に繋げられます。
まとめ
今回は、トランザクティブメモリーという言葉の意味やトランザクティブメモリーの管理にツールを活用するメリット、おすすめのツールなどを紹介しました。
トランザクティブメモリーの管理は、業務の効率化や将来の労働人口減少による人手不足対策、企業の持続的な成長において大きな効果を発揮するものです。しかし、アナログな管理手法には限界があるため、ツールを活用した効率的な管理が欠かせません。また、多くの社員に継続的に使ってもらえる環境を構築しなければツールの真価は発揮されません。
そうした課題を解決し効果的にトランザクティブメモリーを管理するために、シンプルな操作性で情報共有を可能にするナレッジ経営クラウド「Qast」の導入をおすすめします。10名以下であれば無料で利用可能なデモを用意していますので、ぜひ一度その機能をお試しになってみてはいかがでしょうか。
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