タスク管理とプロジェクト管理の違いとは?それぞれの特徴やメリットおすすめのツールをご紹介!
仕事における大前提は、決めた期限を守ることと一定の品質を保つことの2つです。この2つは最低限守るべきことですが、毎日いろんな作業を同時進行させていると、タスクの処理忘れが起こりがちです。
プロジェクトはタスクの集合なので、タスクの遅れはプロジェクトの遅れにつながり、さらには企業が掲げる目標への到達を遅らせます。そのため、タスク・プロジェクト管理は最優先で取り組むべき課題です。
今回はタスク管理・プロジェクト管理の方法やメリット、便利なツールなどをご紹介します。役割を理解して、スムーズで確実な目標到達を目指しましょう。
目次
タスク管理とは
タスクとは、個人の小さな作業・課題のことです。例えば「〇時に取引先へ連絡する」「企画書を提出する」などが該当します。
プロジェクトを進行しているなら、そのための調べ物や資料の準備もすべてタスクです。それらを見える化して並べ、優先順位が高いものから取り掛かることをタスク管理といいます。
株式会社PR TIMESの調査によると、今後の新卒社員に求められるスキルとして「スケジュール・タスク管理スキル」を挙げています。納期を意識していることはもちろん、労働時間の短縮化・作業時間が限られている、などが理由となっています。
タスク管理のメリット
自分の頭の中にあるタスクを書き出して見える化することで、記憶としてとどめておく必要がなくなります。
覚えておこうと思ったのに忙しさのあまりすっかり忘れ、思い出すまで気づかないなんてことは多いものです。付箋やメモに書き出して目に付く場所に貼っておくだけで思い出す・気づく回数は格段に増えるほか、自分以外の人がそのタスクに気づいてくれることもあります。
そのままにしておくと「書き出してあるこのタスクはもう終わったの?」と声をかけてくれることもあるかもしれません。未処理であればすぐ対応し、処理済みであればお礼を言ってタスクメモはゴミ箱へ入れましょう。
上手なタスク管理のコツ
どんな小さなタスクも、とにかくすべて書き出してみましょう。タスクだけでなく、アイデアやひらめきでもいいでしょう。付箋の色や並べる列を変えることで、タスクかアイデアか、仕事用かプライベート用かを分類することが可能です。
「お気に入りのペンの芯を買う」「夕食のお店の予約」なども、早急にこなすべき立派なタスクです。これをいつまでもやらないでいると、まだ終わっていないタスクとして気になり続けるために仕事に影響が出ることもあります。
タスクをたくさん処理することにより、作業の終わりと満足感を同時に得ることができます。上手なタスク管理の最大のコツは、その日に終わらせたタスクと内容を振り返り、作業効率や完成度・品質や満足度などの改善に生かすことです。
仕事のタスクが多すぎるようであれば、誰かに手伝ってもらうことを視野に入れるのも一つの手です。また、プライベートのタスクが多ければ、やらなくてよいことがないか考えます。課題を見つけて考え、より早く・より高品質な結果を出すことがタスク管理では求められます。
プロジェクト管理とは
企業におけるプロジェクトとは、複数人で関わって成果を出す業務のことです。特定の目標のために活動しますが、その期間は数日から数ヶ月、数年のものまで内容によってさまざまです。
長期的なプロジェクトはそれだけ目指すべき成果が高くなりますが、社会の流れを見ながら動きを止めることなく、目標を常に掲げて動くことが求められます。そのためリーダーや役割を決め、確実に前進できるプロジェクト管理をおこなう必要があります。
プロジェクト管理のメリット
複数人がそれぞれに役割を担うプロジェクトでは、誰かの進行の滞りがプロジェクトの動きを止めてしまいます。そのためリーダーを決める、もしくは担当者間で協力し合うなどしてそれぞれの進捗を管理することが必要となります。
プロジェクトに関係するメンバーはタスク管理をきちんとおこない、可能であればプロジェクトに関する作業と、それ以外の作業をどの程度抱えているか開示しましょう。メンバー内でサポートし合うことができれば、プロジェクトはスムーズに進んでいきます。
タスク管理・プロジェクト管理にはツールの導入がおすすめ
しかし、こまめなやりとりをする場合、メールやチャットだけではツールも手間も増えてしまい、逆にタスクが増えて本末転倒です。
劇的な業務効率化を図るのであればコミュニケーションをはじめ、進捗管理・案件管理までまとめておこなえる管理ツールの導入がマストです。大きく分けてタスク管理ツールとプロジェクト管理ツールがありますが、中には両方を兼ねているものもあります。
はっきりとした違い・区別はあまりありませんが、タスク管理ツールの特徴として見た目がシンプルで感覚的に使えるものが多いこと、プロジェクト管理ツールはガントチャート(進捗を視覚化できる表)機能がついているものが多いことなどがあげられます。
とくにガントチャートがあればプロジェクトの作業進行状況が一目で分かります。そのため作業の同時進行や、誰かの作業完了後にすぐ別の人が作業に取り掛かる際も時間のロスを防げます。
おすすめのタスク管理ツール3選
発生しては処理するという一連の流れを繰り返すタスクは、とにかく手早く簡単に使えるツールを選ぶのがベストです。使いやすいと人気のおすすめツールをご紹介します。
Qast(キャスト)
付箋やメモに書くタスク管理だと、タスクを完了させればゴミ箱行きです。しかしデジタルツールを使えば“保存・分かりやすく分類”までできるようになります。
デザインも機能も非常にシンプルなQastは、自分だけのメモとしても、Q&Aのナレッジ蓄積にも使えるストック型のタスク管理ツールです。「あのときどうやったかな?」「あの件、どうしたんだっけ」なんてときも、分かりやすいタイトル・見出し付けやタグ設定をしておくことで探すのも容易になります。
メールアドレスでグループメンバーを招待することができ、Slackやチャットワーク、Teamsとの連携も可能です。プロジェクト管理ツールやグループウェアとしての使い勝手も抜群です。
Trello(トレロ)
アメリカ生まれのお洒落なタスク管理ツールTrelloは、デバイスの画面にカンバンを作り、カードを貼るように自由にカスタマイズできるのが魅力です。業種・職種問わず世界中の幅広い層のユーザーが使用しているツールです。
プロジェクトボードにタスクカードを貼り付け、作業中・完了など作業段階に合わせて分類することができます。メンバーを招待してプロジェクト管理もでき、タスクのステータス変更でメンバーに進捗状況を分かりやすく示すことも可能です。
Google Chromeの拡張機能を使えばガントチャートも利用OKです。ただし無料版はボードが10件まで、添付ファイルが各10MBまでなど制限があります。
Task world(タスクワールド)
無料のタスク管理ツールが多い中、有料でありながらとても機能が充実していると高評価なのがTask worldです。
他と同じく直感的に操作しやすいのが魅力ですが、注目は各タスクで費やした時間の計測や詳細なアクティビティログを確認できることです。業務効率化には“素早く・正確に”が欠かせないため、非常に便利な機能となっています。
チャットやメッセージ機能では、メンバーのオンライン状況・既読の確認もできます。全プロジェクトを対象としたガントチャートが使えるのも高ポイントです。
おすすめのプロジェクト管理ツール3選
複数人でムダなく業務を進めることが重要なプロジェクトにおいては、誰がどのくらいのタスクを抱え、何を進行中か把握できるツールが求められます。中でもガントチャートがついているものなら進捗管理・案件管理が一目瞭然です。
Backlog(バックログ)
日本の企業ヌーラボが運営するBacklogは、国内シェアトップクラスのプロジェクト管理ツールです。ドラッグ&ドロップで使える見やすいカンバンボードや、ガントチャートなどの機能を搭載しています。
300種類以上のキャラクターアイコンやスターが利用できるため、一筋縄ではいかないプロジェクトも楽しんで進められるように配慮されています。便利ながらも機能的には非常にシンプルなので、業種・職種問わず使いやすいのも魅力です。
Redmine(レッドマイン)
多くの管理ツールサービスが、クラウドなどデータを企業外で保管する仕組みなのに対し、Redmineは自社サーバーにインストールして使うタイプのオープンソースソフトウェアを採用しています。
これによるメリットは、機密情報漏洩リスクがより少なくなることです。とはいえその他のクラウドサービスもセキュリティは万全なので、やはり選び方のポイントとしては使い勝手によるところでしょう。
Redmineは複雑な作業をシンプルに把握できるのが大きな魅力で、ガントチャートをはじめロードマップや社内wiki、リポジトリなどの機能も充実しています。オープンソースソフトウェアであるため、何人で利用しても無料、大きな容量を使った作業もスムーズにできます。
Jooto(ジョートー)
シンプルな見た目やカラフルな分かりやすさが魅力のJootoは、気軽に使えるプロジェクト管理ツールとして人気を集めています。
4人までは無料でほとんどの機能が使え、それ以降は1ライセンスにつき料金が発生します。メンバー人数に合わせてかけるコストを変えられるのも大きな魅力です。
タスクのフィルター分けや、プロジェクトごとの自分の担当タスクチェックも簡単で、タスク漏れによるプロジェクトの遅延を防ぐことができます。
公式サイトには業種や管理の仕方に合わせて使いやすいテンプレートも用意されているため、初めて管理ツールを利用する場合でも効果的に使えます。
まとめ
現在、タスク管理・プロジェクト管理にエクセルやばらばらのツールを複数使っている状況であれば、すぐにでも管理ツールの導入をおすすめします。それほどまでに管理ツールは使い勝手がよく、業務効率化がはかどるものです。
ただしタスクとプロジェクトは管理して終わりではなく、業務を進める中で課題を見つけ、さらなる成果に向けて生かしていくものです。メンバー全員の力になるツールを導入し、企業全体のレベルアップを目指しましょう。
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