導入事例

Case

Qastでのコミュニケーションで、ナレッジが自然に強化、蓄積されています

株式会社日本エルデイアイ

業種
学習塾・予備校の経営
利用人数
30人
ご担当者
篠原万美 様(広報)
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ひとりのパフォーマンスが事業に大きく影響する少数精鋭ビジネスで、ナレッジマネジメントの重要性を実感

御社の事業内容について教えてください。

日本エルデイアイは石川県、神奈川県などに18校の学習塾、予備校を運営し、自社ブランドの「東大セミナー」のほか、フランチャイズで「東進衛星予備校」や「進研ゼミ個別指導教室」を展開しています。
組織としては、各校に所属する講師と、私たちのようないわゆるバックオフィスのスタッフで構成されていて、講師の中でも教室運営を管理する社員には異動もあります。

Qastを導入いただくにあたって、どのような課題をお持ちだったのでしょうか。

私たちは比較的少人数で業務にあたっています。特に社員は少数精鋭なので、一人ひとりの業務の質が事業に与えるインパクトが大きいという性質があります。

教室運営の仕事は、自分自身のキャラクターと教え方やコミュニケーションの方法、そして生徒やその親御さんとの相性など、さまざまな不確定要素で成り立っているので、「こうすれば正解」というようなパターン化がしづらいという特徴があります。

一方で、例えば中学受験を志すようなご家庭の場合、どのような情報やコミュニケーションを期待されるか、保護者の信頼を得るにはどうしたらいいかなど、ある一定の傾向はあり、各社員が経験の中でノウハウを得ていくといった傾向がありました。
そうやってノウハウが属人化することで、高いパフォーマンスを実現している人とそうでない人の差が出てしまい、課題となっていました

そんな中、弊社の取締役が複数の社員から質問を受けたことをきっかけに、指導のノウハウ、業務のノウハウなどの情報共有に取り組まなくてはと、「ナレッジ共有プロジェクト」が立ち上がりました。
「ナレッジを必要としている若手中心でプロジェクトに取り組むように」との指示があり、私を含めたバックオフィスの社員や各校に所属する社員など部署を横断した若手有志5名をメンバーとして発足したのがナレッジ共有プロジェクトチームでした。

社員のみんなが使いやすくナレッジを利活用しやすい専用ツールを求め、Qastを導入

プロジェクトチームでは、どのような検討をされたのですか?

社内のコミュニケーションツールとしてSlackを使っていたのですが、それはあくまで連絡ツールであってストックするためのものではないという認識があり、まずナレッジをストックできるナレッジ共有ツールを探すところからスタートしました。

生徒の家庭への連絡や講習の案内、申し込みなど、以前はすべて紙ベースで行っていたのですが、2年ほど前に専用のオンラインプラットフォームを導入し、ほぼすべてのコミュニケーションをオンラインに移行しました。
それと同時に社内のツールも紙からオンラインに移行してきたので、ナレッジ共有も当初からオンラインで実施できるITツールであることが条件のひとつでした。

チームでいくつか候補となるツールをピックアップして、最終的に「これがいい」と決まったのがQastです。ITの知識がなくても誰でも直感的に使えること、そして専用ツールならではの使いやすさが決め手になりました。

たとえば社員全員での利用を考えたとき、情報内にリンクをはるのにHTMLのタグのような設定が必要なツールは、投稿のハードルが高くなりすぎると感じました。
また、汎用性の高いツールをナレッジ共有に使うことも検討したのですが、なんでもできるツールというのは、逆に目的に合わせてこちらで細かくルール作りをしないとならず、運用コストがかかります。
その点QastはシンプルなUIと、ナレッジマネジメントに特化しているという点がいいと感じたのが、Qastを選択した大きな理由です。

ありがとうございます! 使いやすさ以外のツールの選定基準はありましたか?

2つありました。
ひとつが検索性の高さです。
知りたいことがあるときにキーワード検索して、該当のナレッジをすぐ見つけられるようにしたいという思いがありました。
もうひとつがタグを使ってナレッジを管理、整理できることと、コミュニケーションツールとして社内で利用しているSlackと連携できることも絶対条件とまでは言わないものの、希望のポイントとなっていました。
Qastはそういったチェックポイントのすべてに応えてくれたツールでした。

目的に合致しており、かつ誰でも使いやすいツールであるという点で、チームから取締役にQast導入を上申した際も、特に反対はありませんでした。

自発的な共有がしづらいハイパフォーマーのナレッジを「問い」で引き出す

Qastの活用浸透はどのようにされたのでしょうか。

まず全社会議でQastの導入を発表し、次に各社員それぞれに「これは絶対に必要なナレッジだろう」と思うものを提出してもらいました。
その上で、各部門ごとに投稿すべきナレッジを整理して、ほぼ社員一人につきナレッジをひとつ投稿してもらうことで、操作もそこで覚えられるようにしました。
それ以降は社員が自主的に投稿しています。

みなさん、どのようにQastを活用されているのでしょうか。

社内で使用しているツールや社内用語の説明であったり、模試やテストの運営方法のような業務マニュアルに近いものがメモとして投稿されています。

一方、社員のノウハウといったナレッジは、Q&A機能で投稿されることが多いです。
例えば、売上がよかった担当者に売上を伸ばすコツを質問して、ノウハウを回答してもらうというような形で活用されていますね。

質問をきっかけにナレッジが共有されるのは、質問されて初めてそれがナレッジだと気付くというわけではなく、きっとみんな知りたいだろうなとは思いつつ、自分から積極的に発信するのは指導するようで気が引ける…という理由だと感じています。
これは当社のカラーだと思うのですが、ハイパフォーマーやベテランがガンガン周りを指導していくというのではなく、みんなフラットに話し合って決めるといった関係性なので、ナレッジを発信することをちょっと遠慮してしまうことがあるのではないかと思います。
そのため、みんなが求めるナレッジを発信しやすくする「問い」の投げかけが効果を発揮しているんだと感じます。

また、誰に聞いたらいいのかわからないといったことが、かなり少なくなりました。
誰がどんな情報をもっているのかといったことがQastを通してわかってきたので、こういうことはこの人に聞いたらよさそうという判断がしやすくなりましたね。

ちなみに、基本的に情報はみんなが見やすいように、ワークスペースや細かいフォルダ分けはしていません。
ワークスペースやフォルダを分けるとなるとそこにルールが必要になるので、使いやすさ、投稿しやすさ重視でオープンな構造にしています。
どうしても必要な場合だけ、鍵付きフォルダを作って権限のある人だけが見られるようにしていますね。

ハイパフォーマーのナレッジを誰もがわかる、使える形にしてくれる「ナレッジ編集部」

社員の方のノウハウ共有については「ナレッジ編集部」も体験いただきましたね。
弊社がこのサービスをリリースする前に、テストケースとしてご協力をいただきベテラン社員の方のノウハウに関するナレッジをまとめさせていただきましたが、いかがでしたでしょうか。

ナレッジ編集部、とてもよかったです!
ひとつは、内容ですね。
とても丁寧にインタビューいただき、ベテラン社員ならではのノウハウを読みやすくまとめていただき、最も閲覧数の多い投稿になっています。
ハイパフォーマーは基本的に忙しい人が多いので、ナレッジ発信の時間がとりづらく、また聞く方も忙しい人に対して、自分のために時間を割いてもらうのは申し訳ないと思ってしまいがちです。
決まった時間の中でぎゅっとナレッジを引き出して、みんなが見られる、活用できる状態にできるのは、とても価値があると感じています。

もうひとつ良かった点が、フラットな表現です。
社員のノウハウには、業界特有の言い回しや担当者独自の表現が含まれることがあるので、直接聞いただけでは私のようなバックオフィスの社員や新入社員にはわかりにくいこともしばしばあります。
そういった表現もフラットで一般的なものに変換してくれるので、誰でも読みやすく理解しやすいナレッジになっています。

インタビューを受けた本人も非常に喜んでいて、会議などの際に「ナレッジ編集部のあの投稿を見ておいて」とよく話題にしています。

リアルタイムのコミュニケーションでナレッジが自然に強化、蓄積されるコメント機能

ありがとうございます! ほかにQastの導入で効果や成果を感じられていることはありますか?

当社は人事異動もあるのですが、異動の際の引き継ぎがしやすくなりました。
引継ぎをする方もされる方も、Qastのおかげですごくストレスが減ったと感じています。

引継ぎする人が必要な情報をメモで投稿しておくと、引継ぎされる人がそれを見てわからなかったことや疑問に思ったことを、コメントで質問するんです。
その場で引継ぎする人、される人のコミュニケーションがとれるので、とてもやり取りがスムーズになりました。

このメモへのコメント機能はQastの優れた点のひとつだと感じています。
コメント機能を使って、メモを作った人と見た人がリアルタイムにコミュニケーションすることで、そこにあるナレッジがどんどん強化、蓄積されていくんですよね。
そういった使い方も含めて、社内で「Qastに来れば分からないことが分かるようになる」という共通認識が持てているのだと実感しています。

今後は、もっとベテラン社員のノウハウを引き出すような質問が、Q&A機能を使ってどんどん生まれるように働きかけていきたいと思っています。