導入事例

Case

紙・Excel・口頭のバラつきから脱却ー「Qastに残す」から始まるナレッジ改革への動きだし

小田急不動産株式会社

業種
土地建物販売業/土地建物賃貸業/仲介斡旋業/投資開発業/買取再販業
利用人数
115人
ご担当者
安田 一貴 様(賃貸事業本部 賃貸営業部 営業管理グループリーダー)、江尻 竜盛 様(賃貸事業本部 賃貸営業部 住宅賃貸グループ)
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紙・Excel・口頭—形式がバラバラで属人化された情報管理

小田急不動産株式会社の事業内容を教えてください。

小田急不動産株式会社は、「分譲」「賃貸」「仲介」「投資開発」「買取再販」の5事業をメインとする総合不動産会社です。一般的には個別に扱われやすい事業領域を、当社では横断的に取り扱っているのが特徴です。(営業管理グループ 安田 一貴様)

お2人はそれぞれ、どのような業務を担当されていますか?

私たちの所属する賃貸事業本部では、住宅とオフィスの管理を中心に、賃貸に関わる業務を幅広く担当しています。その中で営業管理グループが担うのは、賃貸に関する入出金等の会計処理や、賃貸営業部各グループのサポート業務などです。オフィスと住宅では会計処理の方法が異なる部分もあるため、グループ内でやり方をできるだけ統一し、適切な処理が行える体制づくりを進めています。
また、業務改善や効率化も重要なミッションの1つです。ペーパーレス化やDX推進など、仕組みそのものを見直す取り組みも求められており、フロー設計やシステム活用を含め、より効率的に業務を進められるよう改善に取り組んでいます。(安田様)

私が所属する住宅賃貸グループでは、物件ごとに1人の担当者がつき、入居者の募集から契約、修繕、工事まで一貫して対応します。担当者として、収益アップに向けた増額交渉やコストダウンにも取り組んでおり、物件運営全体の改善を図るのも大切な業務の1つです。
また、営業管理グループと連携しながら業務効率化にも力を入れています。現在は、DX化や電子化、電子契約の導入なども積極的に推進しており、これらの取り組みを通じて、チームとしてより効率的な運営体制を築くことを目指しています。(住宅賃貸グループ 江尻 竜盛 様)

Qast導入以前、どのような課題があったのでしょうか?

引き継ぎや情報共有に関する社内ルールが十分に整っておらず、担当者ごとに Excel・紙・口頭など情報の残し方や伝え方がばらついている点が課題でした。特に賃貸物件の管理業務は長期間にわたって続くことが多いため、担当者が変わる際には、それまでの経緯や入居者・オーナーに関する情報を確実に後任へ引き継ぐことが重要になります。しかし、当時はその体制がまだ十分ではなく、何か手立てが必要だと感じていました。
また営業管理グループには、会計領域に関する問い合わせを含め、日々さまざまな質問が寄せられます。私自身、新卒から約20年間賃貸業務に携わっていることもあり、自然と質問が集まりやすい立場でした。社内でも長く同じ部署に在籍するケースが珍しいとはいえ、知識が特定の人に紐づいてしまう“属人化”が進みやすい点は、私としても大きな懸念でした。(安田様)

また、新卒、中途入社の方も継続的に加わるため、引き継ぎきれない情報が出てしまうケースも少なくありませんでした。物件ごとの事情やオーナー様特有の対応など、細かな情報が多いことも、引き継ぎを難しくしていました。
さらに、テナント様との契約内容は将来的な変更を想定されていることも多く、先々の変更点を把握していないとミスにつながりかねません。そのため、継続的に担当者が入れ替わる環境では、必要な情報を確実に共有できる仕組みが求められていました。(江尻様)

Qastに感じた、ベテランの頭脳が宿るような頼もしさ

Qastを知ったきっかけや、導入までの経緯を教えてください。

Qastを初めて知ったのは、当時の上司と情報収集をかねて参加していた展示会です。展示会で偶然Qastのデモを目にし、業務の課題解決に活かせそうだと感じました。直感的に「これだ!」と思ったのを覚えています。
特に魅力的だったのは、既に社内にある情報をそのままQastに取り込むだけで、AIがその内容を要約してくれたり、質問に回答してくれたりする点です。情報をまとめるために指定のテンプレートへ落とし込んだり、システムに1から入力したりする必要がなく、運用面のハードルが低いことも大きなメリットでした。
シンプルでわかりやすい画面設計も導入を後押ししました。他社ツールも検討しましたが、テンプレート入力型のサービスは当社の業務フローとは合わないと感じ、最終的にQastを選びました。(安田様)

Qastの導入にあたり、どのような期待をしていましたか?

期待したのは、引き継ぎや情報共有の改善です。一方で、情報を追加していくうちに古くなったり、形骸化してしまうのではないかという懸念を持つメンバーもいました。ただ、それについては年1回の更新ルールやフラグ付けなど、運用面で仕組みを整えることで対応できると考えていました。
また、数年に一度しかないような業務だと、当時のメモを見返したり関係者に聞いたりして思い出しつつ、サーバーから必要な情報を探し出さなければなりませんでした。こうした過去の事例や対応のナレッジを、担当者が変わっても共有できる体制づくりも、Qastなら実現できるのではないかと期待していました。
私の中で、Qastは“結論を置く場所”ではなく、“考える材料を整理する場所”として使うイメージでした。これまで利用していたサーバーよりも情報を見つけやすいため、懸念よりメリットの方が大きいと判断し、社内にも説明しました。(安田様)

トライアル期間での手応えはいかがでしたか?

実際の運用感を確認するため、営業管理と住宅グループが中心となりQastを試しました。「過去の契約内容」「マニュアル」「表でまとまっている資料」「議事録」など、手元にある情報をQastへ投稿したところ、スタートとしては手応えのある感触でした。(安田様)

住宅の管理では入居者対応が多く、担当者でないと分からないケースも少なくありません。そうした情報をQastで調べると、引き継いだ直後でも状況を理解できたり、似たような対応事例を確認できたりと、とても役立ちました。まるでベテラン社員の頭脳がそのまま入っているような感覚でした。(江尻様)

「とりあえずQastにアップしておこう」進みだした活用の広がり

その後Qastが本格的に社内導入され、今はどのように活用されていますか?

「わからないことがあれば、まずはQastで調べてみよう」という使い方が社内に定着しています。投稿する側も「とりあえずQastにアップしておこう」というスタンスで利用しており、アップロードするデータの種類に制限がない分、Qastから得られる情報の幅も少しずつ広がってきました。
また、Qastは質問する側と回答する側の工数削減だけでなく、同じ情報を必要としているメンバーが個別に調べる手間も減らしています。 何がナレッジになるのか線引きが難しい場面もありますが、「まずは既存の情報を入れておく」ことで蓄積が進む点は、Qastだからこそ実現できていると感じています。
また、「ミーティング to ナレッジ」機能*は、決まったフォーマットで要点やネクストアクションまで整理されるため、“会議内容を共有する”という目的では非常に使いやすいという声が上がりました。Qast内だけの操作で完結する点も、現場にとって使い勝手が良さそうだと感じています。(安田様)
※ミーティングtoナレッジ:会議などの録画・音声データをアップロードするだけで、AIが自動で議事録を作成する機能

私はQ&Aの機能*もよく利用しています。2024年に新入社員として入社したのですが、その頃から上司に「まずはフォルダ内に眠っているファイルをQastに投稿しよう。わからないことがあればQ&Aで聞いてみよう」と勧められ、実践していきました。
入社当時は“Qastの利用促進”が自分のミッションでもあったため、契約書の作り方やシステムの操作、入金確認の流れなど、隣の席の先輩に聞けばわかるようなことでも、気になったことはとにかくQastへ質問を投稿していました。その積み重ねもあってか、どんどんQastに情報が集まり、今では検索すれば必要な知識にすぐアクセスできる環境が整ってきたと感じています。(江尻様)
※Q&A:社内の誰かの疑問とそれに対する回答を全員でナレッジとして共有する機能。

Q&Aの投稿画面

導入から現在までを振り返り、anyのサポート体制はいかがでしたか?

サポート体制は手厚いですね。Qast導入後も伴走してくれるとは聞いていましたが、実際に月1で定例ミーティングを設けてくれたり、社内アンケートの結果をもとに具体的な対応策を提案してくれたりと、予想以上に手厚い伴走パートナーです。「こんなことも聞いていいのかな?」と思うようなことでも率直に相談できますし、それに対して一緒に改善策を考えてくれて。この姿勢は期待以上で、導入して良かったと感じる理由の1つです。
また、Qastの導入ユーザーを集めて開催された「ミニユーザー会」への参加はとても良い刺激になりました。実際に他社のご担当者がどのように工夫し、運用しているかを直接聞くことができ、非常に参考になりました。皆さんの熱心に取り組んでいる様子に「もっと頑張ろう!」と私自身のモチベーションも高まりました。(安田様)

最後に、今後の取り組みや目指す姿について教えてください。

経理部門をはじめ、他部署にもQastを広げていきたいです。まさに今、利用範囲を拡大し、経理部門にも使ってもらっています。例えば、年末調整のような、季節や年に決まった時期に質問が集中する内容はQastに情報がまとまっていると非常に便利ですし、お互いの負担も減ります。最終的には、社内ポータルのように横断的に活用できる存在にQastがなったら嬉しいです。
また、新卒・中途・ベテランといった“社員のステージ”ごとに、必要な情報に迷わず辿りつける仕組みを整えられたら、さらに利便性が高まると感じています。例えば、新人研修でもQastを活用できたら面白そうですよね。(安田様)

確かに、新入社員教育をQastでできるようになったら良いですよね。現状は口頭で伝えたり、必要な資料を教える側が探しているケースも少なくありません。私自身も、担当物件を少しずつ後輩に引き継ぐ機会が増えてきており、今後は自分が“引き継ぐ側”になる場面も多くなります。そう考えると、教育や引き継ぎの基盤としてQastを活用できるようになったら素敵だなと感じています。
内容の質を高めるためにも、細かな経緯やオーナー様との関係性など、これまで担当してきた中で得た情報をQastに残していくことが重要だと感じています。その仕組みづくりは、今後の個人的な目標です。(江尻様)